DVDへの録画画質は、DVD1枚に2時間の録画が可能なSPを「標準」として、4時間録画が可能なLPを「2倍」、6時間録画が可能なEPを「3倍」と表記している。これは、VHSの画質設定を思わせ、ビデオデッキを使い慣れた人には受け入れやすいだろう。もちろん、DVD1枚に1時間の録画が可能な「FINE」モードは、高画質という意味だ。
また、マニュアル設定も可能で、EP〜FINEの間で32段階の設定が選べる。なお予約録画時にDVDの空き容量が足りない場合に自動的に録画画質を変更する「ジャストモード」も用意されており、有効にしておくと、予約録画で設定した録画画質に関係なく、DVDの残容量に収まる画質で録画してくれる。
今回は、機材の都合で試作機の利用となったため、画質に関する詳細な評価は避けるが、解像度よりは見易さ重視といった印象だ。地上波の録画であれば、SPで十分実用的、LPではソフトフォーカス気味になるが、文字のジャギーなども気にならない。
再生は「録画リスト」から行い、6タイトルごとのサムネイル付き一覧表示が標準。シンプルなサムネイルなしの一覧表示では、録画した日付が古い順といった並べ替えも可能だ。サムネイル画像は、編集機能の中で自由なシーンを選択することもできる。
編集は部分カットが可能で、コマ送りなども併用しながら行える。チャプター単位の削除などにも対応。また、プレイリストも利用できるため、オリジナル映像に手を加えることなく任意のシーンを連続再生することが可能になっている。
VHSは、DVDに比較すると少々派手な色調に感じる。録画品質に関しては相応といった所で、VHSとして大きな不満は感じないレベルだ(試作機のため、量産機の画質は異なる可能性があります)
ダビングは、本体からでもリモコンからでも行える。丸ごとダビングのような機能はなく、たとえばVHSからDVDにダビングする場合は、VHS側でダビング開始位置を決めてから実行する。もっとも、VHSテープを丸ごとダビングするような場合は巻き戻しさせしておけば良いので、大した手間ではないだろう。
便利なのは、リモコンでの操作のほうだ。DVD側の画面からウィザード形式で設定可能になっており、操作の途中で録画画質も設定できる。意外と忘れがちな操作なので、親切といえるだろう。
DVDからVHSへのダビングの場合、ファイナライズ前のDVD-R、DVD-RWなら複数のタイトルやチャプターを指定して一括ダビングが行える。DVD側で再生が完了すれば、もちろんVHS側の録画も停止してくれる。DVDに録画した複数の番組を子ども向けにVHSにダビングする、なんて時には重宝しそうだ。
VHSからのダビングでは、これといった特徴はない。VHS側には、これまで取り上げた「DR-MV1」や「D-VR1」のような録画番組の一覧表示機能もないため、ダビングの開始位置も手動で操作する必要がある。もっとも録画番組の一覧機能を使うには、最低でも同じメーカー製のビデオデッキで録画する必要があるから、実用上は大した差はないともいえる。もちろんVISSによる頭だしは利用できる。
DV-RW200の魅力は、やはりその使い易さと、競合製品より進んだ機能統合だ。ベースが1チューナーの「DV-RW100」だったということもあるだろうが、VHS側の詳細設定もDVD側のメニューに統合されている。予約録画画面など完全に統合されていない部分もあるが、予約録画もリモコンを利用する限り最初にVHSかDVDかを指定するだけで、後はまったく同じ操作で行える。このあたり、“さすが第2世代”と評価できる部分だ。
再生を開始した側に表示画面が自動で切り替わるのはやはりわかりやすいし、こちらの方が自然とも思える。VHSレコーダーとの置き換えで、メカにあまり強くない家族も利用するといった場合には、この点だけでも大きな魅力だ。誤操作しないよう、リモコン操作だけでもきっちり覚えてもらう必要はあるだろうが……。
マイナス材料は、やはり“DVD録画中の録画済番組の再生”や、“おっかけ再生”といった機能を持たないことだろう。DVD-RAM対応製品では当たり前の機能となっているだけに気になる点ではある。もっとも、この点は予約録画が中心の使い方では気にならないだろうから、利用スタイル次第といえる。
ビデオ出力のS端子とD1端子がDVD専用という点は、今回取り上げた2製品と同じだが、DV-RW200ではS端子入力がVHSでも利用できる。出力の制限は変わらないが、ほかのAV機器との接続に関しては多頭を痛めずに済みそうだ。
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