iVDRコンソーシアムは、来週行われる年次総会でデジタル放送録画に関するアプリケーション仕様と、それに伴う著作権保護規格を採択する見込みだ。これにより、大容量のリムーバブルメディアを利用したビデオレコーダーの開発に弾みがつくものと期待される。また同時に、モバイル用途を想定した1インチサイズの「iVDR micro」の暫定規格も公開する予定。
iVDR(Information Versatile Disk for Removable usage)は、小型・軽量で持ち運びが可能なリムーバブルタイプの大容量メディア規格だ。現在は2.5インチHDDを使用した「iVDR」、1.8インチの「iVDR mini」が提案されており、今後はこれに1インチサイズの「iVDR micro」を加えた3種類で規格化を進める。インタフェースはいずれもシリアルATA。コマンドやデータフォーマットを統一し、メーカーを問わず運用できるようにする。
iDVRの用途は幅広く、テレビ録画、オーディオ、ビデオカメラ、カーナビ、電子アルバム、そしてPC用ストレージなどへの適用が検討されている。なかでも需要の大きさを期待されているのがテレビ録画だ。9日のIDEMA JAPAN(国際ディスクドライブ協会)セミナーで講演を行った三洋電機技術開発本部の池上淳二課長によると、iDVRのテレビ録画仕様は、デジタルハイビジョン放送にも対応するという。
「シリアルATAによる高速伝送にくわえ、ムーブ機能などデジタルハイビジョン録画に必要な要件はすべて満たす形で規格化する方針だ。仕様策定の後に各方面との調整を進め、2005年には製品が市場に登場するようにしたい」(同氏)。
iDVRコンソーシアムは、三洋電機や日立製作所などエレクトロニクスメーカー8社が2002年3月に設立した業界団体。2004年3月末現在で38社が参加している。
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