ソニーから対応ドライブが発表され、三菱化学メディアからは対応メディアが発表されたDVD+Rの片面2層記録規格「DVD+R DL」。最大8.5Gバイトという、これまでのDVD+Rメディアの約2倍となる大容量記憶が可能だが、ソニーと三菱化学メディア以外の動きはどうなのだろうか。5月26日に行われたDVD+RWアライアンスのセミナーから各社の動向を見てみる。
セミナー会場にて、パッケージまで完成した製品を展示していたのは、やはりソニーと三菱化学メディアの2社のみ。ソニーはドライブのDRX-700UL(外付け型)とDRU-700A(5インチベイ内蔵型)を、三菱化学メディアは対応メディアの「DTR85N1」を展示していた。
そのほかにDVD+R DL対応メディアを展示していたのはソニーとリコー。ソニー製メディアの市販化は未定だが、リコー製メディアの登場は間違いないようだ。
ソニーは「開発が完了しているわけではなく、市販化は未定」と自社製品としての発売には慎重な姿勢。しかし、「現時点では(+Rと比較して)製造コストは3倍近く、販売価格もかなり上がってしまう。+Rメディアの2倍程度にできれば」ともコメントしており、低価格化を目指して試行錯誤している様子。
リコーはDVD+R DL対応メディアの製造に、2つの記録層を互い違いに貼り合わせる“逆打ち”手法を導入する。現在のところ、製造コストは+Rと比較して4〜5倍というが、新手法の確立で低コスト化を目指す。
「価格は未定だが、1枚ないし4枚程度の小振りなパッケージの発売を検討している」(同社)と、具体的な商品化のイメージまでもある程度は固まっているようだ。
対応ドライブはソニーのほか、NEC、リコーの2社が展示を行っていた。
NECの展示製品は、スリムタイプの内蔵型「ND-6500A」と5インチベイ内蔵型「ND-2510A」。7月中旬移行の出荷が予定されている。いずれも2.4倍速のDVD+R DLメディア書き込みが可能なほか、ND-6500Aは+R 8倍、+RW 4倍、-R 8倍、-RW 4倍、CD-R 24倍、CD-RW 16倍と、-RAMを除くほぼすべてのメディアで規格上の最大速度を誇る。
リコーの展示製品は参考出品とのことで詳細は不明だが、「DVD+R DLの2.4倍速書き込みのほか、DVD+Rの16倍速書き込みが特徴」という。対応メディアとほぼ同時のタイミングで発売される予定で、その時期は「ここ2〜3カ月内に」(同社)とのこと。
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