リオ・ジャパンは6月16日、USBコネクタ一体型のオーディオプレーヤー「Rio SU」シリーズの新製品3機種を発表した。実売1万円を切る価格を実現したエントリーモデル「Rio SU10」をはじめ、ミッドレンジの「Rio SU35」、カラー液晶を搭載したハイエンドモデル「Rio SU70」を揃え、メモリ容量によって計5モデルをラインアップ。7月中旬から順次発売する予定だ。
製品名(メモリ容量) | 直販価格 | 発売時期 |
---|---|---|
Rio SU10 128MB | 9980円 | 7月下旬 |
Rio SU35 128MB | 1万6800円 | 7月中旬 |
Rio SU35 256MB | 2万1800円 | 7月中旬 |
Rio SU70 256MB | 2万6800円 | 9月 |
Rio SU70 512MB | 3万4800円 | 9月 |
Rio SU10は、初心者層をターゲットにしたエントリーモデル。対応フォーマットはWMA/MP3の2種類で、マイクロソフトのWindows Media DRM(DIgital Rights Managment)をサポートする。これにより、音楽配信サイトからダウンロードした楽曲を持ち運んで楽しむことができる。
リオ・ジャパンの矢野間也寸志ゼネラルマネジャーは、「価格にセンシティブなユーザーは、たとえ高機能であってもMDプレーヤーよりも価格設定が高いと購入に踏み切らない」と指摘。その上で、「USB2.0やDRM対応といったRio SUシリーズの基本性能を備えつつ、1万円を切る価格を実現した」と、SU10のコストパフォーマンスの高さを強調した。
パソコンとの接続はUSB2.0。USBストレージクラスに対応しているため、USBメモリと同様にオフィス文書なども一緒に持ち運ぶことができる。また、最大8時間の録音が可能なボイスレコーダー機能も搭載した。電源には単4電池を使用し、最大18時間の連続再生が可能だ。
本体サイズは29(縦)×91(横)×17(厚さ)ミリ。重量は31グラム(乾電池を含まず)。本体カラーは、シルバーブラック、シルバーブルー、シルバーレッドの3色を用意する。対応OSは、Windows 98SE/ME/2000/XP、Mac OS 9.1/X 10.1以降。
「Rio SU35」は、1年間で約7万台を出荷したというロングセラーモデル「Rio SU30」の後継機だ。SU30のデザインを踏襲しながら、外装はアルミ塗装、ディスプレイ部は鏡面仕上げを施すなど、主にデザイン面の進化が顕著だ。また、ディスプレイのバックライトは7色に切り替え可能となっている。
対応フォーマットやUSB2.0対応といったポイントはRio SU10と同じだが、FMチューナーの搭載、リチウムポリマー充電池の採用といった点が異なる。連続再生時間は約16時間。ボイスレコーダー機能は、256Mバイトモデルなら最長18時間の録音が可能だ。
本体サイズは29(縦)×87(横)×20(厚さ)ミリで、重量は40グラム(電池含む)。本体色は、ミラーシルバー、ミラーブラック、ミラーレッド、ミラーブルー、ミラーグリーンの5種類から選択できる。
9月に投入する「Rio SU70」は、6万5000色表示対応のカラー液晶ディスプレイ(96×96ピクセル)を搭載したハイエンドモデルだ。カラーディスプレイを活かし、内蔵メモリに保存したイメージファイルやテキストファイルの表示、歌詞表示などにも対応する。「実際に使ってみると、歌詞表示や英会話教材を利用するときにカラー液晶のインパクトを感じる」(矢野間氏)。
再生可能な音楽フォーマットは、MP3/WMA/WAV/ASF。もちろんFMチューナーも搭載している。このほか、SRS WOWエフェクトやラジオデータシステムへの対応、プレイリスト再生といった機能もある。
バッテリーはリチウムポリマー充電池。3時間の急速充電、35時間の連続再生が可能だ。本体サイズは83(縦)×34(横)×18(厚さ)ミリ。重量は充電池込みで42グラム。本体カラーは、シルバー、オレンジ、ブルー、ネイビー、グリーンの5色となる。赤外線リモコンが付属する。
ポータブルオーディオプレーヤー市場は、MDプレーヤーからの移行期にさしかかっている。MDプレーヤーの年間出荷台数は、依然として年間300万台超を維持しているものの、状況としては“横ばい”に近い。一方、DAP(デジタルオーディオプレーヤー)の年間販売台数は、昨年まで30万〜40万台と低迷していたが、「iPodの健闘やCCCDの増加などを背景として、2003年の年末商戦から脚光を浴び始めている」(矢野間氏)。
また、ここ1カ月あまりの間にマイクロソフトのDRMに対応した低価格な音楽配信サービスが相次いで発表されていることも重要な要素だ。Rioシリーズは、一部を除いて当初からWMAのDRMをサポートしており、新製品も「OCN MUSIC STORE」「Listen Music Store」、NTTデータの「LOVEMUSIC」といった音楽配信サイトに公式対応している(Excite Music Storeは検証中)。
「キーワードは“音楽配信”と“デジタル家電”だ。音楽配信に対応した機能、そしてデジタル家電を意識したカラーリングや広告展開により、MDプレーヤーからの移行を進める」。
Rio SU10のような低価格モデルを含め、ラインアップを揃えることも戦略の一つ。同氏が公表した製品ロードマップからは、2004年秋以降、HDD内蔵型およびメモリ内蔵型を合わせて少なくとも4つの新製品が投入されることがわかる。
年内には、ローエンドからハイエンドまで充実したラインアップを揃えるリオ・ジャパン。今年(2004年4月から2005年3月)は、昨年実績の12万台を大きく上回る22万台の出荷を見込んでいるという。
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