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ウワサの「AirMac Express」で遊んできました(2/2 ページ)

» 2004年07月14日 00時52分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 プレイリストの選択や曲の移動、音量の調節といった操作はiTunes側で行う(もちろん、オーディオ機器の音量調節はリモートスピーカ側で行える)。実際に音楽を聴いている場所で操作できない点はネックになりそうだ。

 ただし、サーバになるパソコンのほかに、もう一台のパソコンがあれば話は別。福島氏によると、「iTunesのプレイリスト共有機能を使えば、離れた場所にあるサーバの楽曲を手元のパソコンを介して配信できる」という。

 つまり、無線LAN内蔵のノートパソコンなどをリモートスピーカのあるリビングルームなどに持ち込み、サーバのプレイリストを共有する。ノートパソコンからAirTunesを使ってリモートスピーカに楽曲を配信すれば、ノートのiTunesで各種操作が行えるというわけだ。

photo リモートスピーカの自動検索設定。音量操作をiTunes側で行えないようにするチェックボックスもある

無線ルータとしての機能&導入の方法

 AirMac Expressは、無線ルータとしても一通りの機能を揃えている。DHCP&NATはもちろん、「フレッツ・シリーズ」などで使われているPPPoEクライアントをサポート。無線LAN部は同時に10ユーザーが接続可能で、128bit WEPやWPAといったセキュリティ機能も備えている。伝送距離は約45メートル。上記のように、USBプリンタを接続し、ワイヤレス共有することも可能だ。

 WAN側ーLAN側のスループットは、「IEEE 802.11gと同じくらい」(福島氏)。スペック的には現在の一般的なルータに及ばないが、有線ポートを持たないのだからマイナスにはならないだろう。

 ただし、PPPoEセッションが1つに限られていたり、有線ポートがないといった点を考慮すると、ヘビーユーザーがメインのルータとして使うのはちょっと難しそうだ。また、オーディオ機器の近くに設置するという性格上、電話線(ADSLモデム)などの場所に縛られるのも具合が悪い。むしろ、既存のワイヤレスネットワークはそのままに、AirMac Expressを“2台目”として導入するほうが実用的だと思われる。実際、AirMac Expressは無線LANクライアント機能を持っているため、2台目、3台目と追加していくことができる。

photo 上はメインの無線ルータとして使う場合の構成図。下は無線LANクライアント機能を使って2台目にしたところ

 また、既にAirMac Extremeを導入している人なら、AirMac Expressのリピーター機能「WDS」(Wireless Distribution System)を利用して無線ネットワークの利用エリアを拡張することも可能だ。「WDSは、無線LANを“孫の代”(3段階)までブリッジできる。ただし、他社製品のブリッジ機能とは互換性がないため、この場合はアップル製アクセスポイントを用意する必要がある」(福島氏)。

photo AirMac Expressを複数台導入し、ブリッジ機能を使って無線LANエリアを拡張したところ。アップルいわく「全部入り」だ
photo 設定には専用ソフト「AirMac Express アシスタント」を使う。パッケージにはMac版&Win版の両方を同梱

 AirMac Expressは7月中の発売予定。価格は1万5540円(税込み)だ。正式な出荷日はまだ明らかにされていないが、福島氏によると「もうじき」だという。期待して待とう。

photo こちらは7月24日に発売される「iPod mini」。「1-2カ月はすべての需要に応えられないかもしれない」(アップル)と早くも品薄になりそうな雰囲気。欲しい人は、早めに動いたほうがいいかも?
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