それでは録画品質はどうだろう。録画モードは、DVDメディア片面に約1/2/4/6時間録画が可能なXP/SP/LP/EPの4つにくわえ、予約録画時とダビング時にはDVDメディアに収まるようにビットレートを設定してくれる「ジャストモード」がある。最近の機種に多い「EP8時間モード」やXPとSPの中間(6Mbps程度)の録画モードは持たず、いたってベーシックな構成だ。
地上波録画の画質に大きく影響するチューナーの品質は、特に悪い印象は受けない。解像度指向という雰囲気ではないが、エッジも適度に立っており、スタジオからの生中継などでは立体感もしっかりしている。テロップも潰れることなく、“くっきりはっきり”している。ただし、発色はあっさり目で、あまり見栄えのする画質ではない。
4つの録画モードで標準設定のまま録画してみた。最高画質となるXPモードでは、さすがに不満は感じない。SPモードも大きな破綻はないが、モスキートノイズが見えるシーンが増えるのは気に掛かる部分だ。その割にエッジを立てているという雰囲気でもなく、LPモードに対してあまり画質が優れているとは感じられない。
XP/SPモードはD1解像度(720×480ピクセル)で、LPモードはハーフD1(352×480ピクセル)、EPモードはCIF(352×240ピクセル)サイズ。SPとLPは画面情報量が2倍違うが、ビットレートも約2倍違うため、画質の傾向が似ていてもおかしくないのかもしれない。ただ、SPモードはDVDに2時間保存できるバランスの良い録画モードとして比較的多用されると思うので、LPモードとが違うもう少し見栄えを重視した絵作りがあってもいいと思う。
全体的にみれば、情報量やシャープさを強調しない「見易さ優先」の画質。ただし、そのわりにモスキートノイズや、LP/EPモードのブロックノイズも気になる。遠めにみていると滑らかだが、近づいて見るとデジタルっぽさが気になる画質とでもいうのだろうか。
また、DVR-RH700は録画時のノイズリダクション機能を“OFF/弱/強”に設定可能だが(初期状態はOFF)、かなり効きが強烈な点にも注意したい。“強”に設定するとSPモードでもエッジが強烈に甘くなりディテールが潰れ、1ランク下の録画品質にすら感じる。古いビデオテープなどからダビングするときなどには有効かもしれないが、扱いには注意が必要だ。
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