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ホットな家電に贈られる「Innovations Awards」発表

» 2004年11月12日 10時14分 公開
[IDG Japan]
IDG

 長らく登場が遅れていたSonosのデジタル音楽システム、ビデオゲームのコントローラとトレーニングマシンを組み合わせたデバイス、iRobotの掃除ロボット「Roomba」の最新版――これらは2005年1月のConsumer Electronics Show(CES)でスポットライトを浴びる「Innovations Awards」受賞製品の一部だ。

 米国家電協会(CEA)は11月10日、ニューヨークで開いた記者会見で27の受賞製品を発表するとともに、CES 2005の計画をプレビューした。人気の高いガジェット展示会のCESは、COMDEXなどほかの業界展示会に降りかかった「トレードショウ縮小の呪い」を免れている。今度のCESは、2400社の出展社が「ロンドンのバッキンガム宮殿の3倍広い」(主催者)会場を埋め尽くすと予測されている。

 CEAのカンファレンス・イベント担当責任者カレン・チュプカ氏は、COMDEX中止によるCES出展社の増加はごくわずかだとし、その理由として、CEAが協力しているほとんどのベンダーは既に両方のイベントに出展していることを挙げた。それでも、ベンダーのカレンダーからイベントが1つ消えたことで、CES 2005では製品の立ち上げやプレビューが増えるかもしれない。

 CEAのInnovations Awardsは、デザイン・技術面で進んでいる製品にスポットライトを当てることを目指したもの。800件のエントリーから選ばれた今年の受賞製品の中には、Motorolaの超薄型カメラ・ビデオ付き携帯電話「Razr V3」のようにスタイルと技術を洗練された形に融合させたものや、交通情報をストリーミングするXM Satellite Radio Holdingsの「NavTraffic」など、それほどスタイリッシュではないが、不可欠なものになるかもしれない製品もある。

 人気を集めそうなのが、簡単に家庭用デジタル音楽システムを作れるSonosのシステムだ。これはPCソフト、携帯型コントローラ、宅内に点在設置できる幾つかの「ZonePlayers」を使ってデジタル音楽を自由にやり取りするというもので、ワイヤレスネットワークを設置する必要がない。Sonosは、このシステムを6月に発表してマニアを沸かせたが、その後製品の投入が遅れ、年末商戦の時期を逃すことになりそうだ。

 「Dance Dance Revolution」は、ビデオゲームと全身トレーニングを組み合わせた斬新なアイデアで国際的なブームになった。今回Innovations Awardsを受賞した「強烈なゲーム」の設計会社Powergrid Fitnessは、「Kilowatt Sport」により、フィットネスを求めるゲーマーという新市場でシェアを獲得したい考えだ。Kilowatt SportはPlayStation 2、Xbox、GAMECUBEに対応し、エクササイズマシンにゲーム機のコントローラを取り入れている。

 このほかの受賞製品は、リモコン操作が可能になったiRobotの「Roomba Discovery」や、ブロードバンドインターネット経由でデータをやり取りするMotorolaのビデオ対応携帯「Ojo」など、お馴染みの製品に新しい技術を取り入れている。以前にも各社はビデオ対応携帯電話をテストしていたが、従来型の端末ではデータ転送品質がお粗末で、初期の取り組みは頓挫した。

 CESはラスベガスで2005年1月6日に開幕する。

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