先週ITmediaでも話題となった9980円の630万画素相当?デジカメをはじめ、真空管アンプスピーカーや生ペグOK!のポータブルDVDなど、大手メーカーが扱わない(手を出さない?)ようなユニークな製品を我々に紹介してくれる注目のメーカーがエバーグリーンだ。
だがその同社さえ発表をためらうような“ギリギリの製品”が、同社の直販サイト「上海問屋」にはゴロゴロしている。その中でも、以前から気になっていた「シアター5.1chヘッドフォン」(NBJ-TH5.1A)なるものを借りてレビューしてみた。
ヘッドフォンでサラウンドを気軽に楽しめるという製品は巷にイロイロある。ワイヤレスタイプのサラウンドヘッドフォンは、LifeStyleでも何度か取り上げてきた。無線方式でなくても、有線タイプの手持ちの2chヘッドフォンでサラウンド効果を楽しめるドルビーヘッドフォンなどのバーチャルサラウンドシステムは、最近は安価なAVアンプ普及機でも搭載されている。
上海問屋のシアター5.1chヘッドフォンが、これら従来のサラウンドヘッドフォンと根本的に違うのが、5.1ch音響をバーチャルではなく“リアル”な方法で再現している点。片側に3個分計6個のスピーカーをヘッドフォンのハウジング内に搭載している。つまり、「本物の5.1chサラウンドでは6台のスピーカーが必要でしょ?だったら6個の小さなスピーカーを全部ヘッドフォンに入れちゃえばいいじゃない」というまさに“直球仕様”の製品なのだ。
もっともこのような手法は以前からあり、いくつかのメーカーがPC用などで似たような製品をリリースしている。だが、今回の製品で注目したいのは、その価格と装備。上海問屋での直販価格は税込み3979円という格安プライスで提供されている上に、5.1chを実現する小型アンプや各種ケーブルもすべて同梱されており、PC用のような音源カードを介さずにスタンドアロンで家庭用DVDプレーヤーなどと接続できるなど、ちゃんと“AVアクセサリー”しているところがすごい。
ここまでくると「安かろう、悪かろう」とつい思ってしまうが、ヘッドフォン自体は意外としっかりした作りになっている。もちろんヘッドバンド部のクッションがスポンジだったり、アタマの大きさに合わせて伸びるアジャスト部からは配線が出ていたりとチープさを感じさせる部分はあるものの、ハウジングの耳当て部の装着感などは若干固めだが悪くはない。
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