シャープはCESでのプレスカンファレンスにて、ディスプレイ事業について説明、液晶パネル工場の生産能力を2倍に向上させるほか、米国でリアプロTV市場に参入するなど、フラットパネル事業をさらに強化する方針を明らかにした。ブースの展示もその方針を色濃く反映した内容となっている。
液晶TVについては、昨年11月のCEATECで世界最大となる65V型「AQUOS」を発表。今年中には発売する予定であるほか、亀山工場の生産能力を向上させることにとって、「昨年比3割減」(米Sharp Electronics会長兼CEOの藤本俊彦氏)という低価格化の進む液晶市場においても優位性を確保したい考えだ。
50インチ以上の大画面を比較的低価格で実現できるリアプロTVについても、米国で市場参入する構え。同社は1995年に「ガイア」の名称でリアプロTVを発売していたが、程なくして市場から撤退しており、約10年ぶりのリアプロTV再参入となる。
今年3月から米国市場に投入されるDLPリアプロTVは、56インチの「56DR650」と65インチの「65DR650」。価格は3299.95ドル/3799.95ドルで、Texas Instruments(TI)のDMDチップ(HD3)を搭載、視野角150度、コントラスト比1200:1を実現する。
CESの同社ブースでもリアプロTVの2製品は大々的に展示されており、同社の看板製品であるAQUOSシリーズには及ばぬものの、ホームシアターを模した展示ブースが5つ設けられるなど、力のいれ具合が伝わってくる展示となっている。
製品ラインナップについては56DR650/65DR650を先行して発売するが、今夏を目標にEPG(GemstarのGガイド対応が予定されている)やサウンド関係の強化を果たした上位モデルも投入される予定となっている。
気になる日本国内への参入だが、米Sharp Electronics会長兼CEOの藤本俊彦氏は、立場上日本国内における同社の動向には言及できないと前置きしながらも「米国では普及しているが、日本国内で受け入れられるかはまだ分からない。今回の製品に関してだけいえば、日本国内で発売される可能性は低い」とコメントしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR