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「QUALIA」の“001”は「クリエーションボックス」

» 2005年01月12日 22時32分 公開
[ITmedia]

 ソニーマーケティングは1月12日、独自の映像信号処理技術「DRC-MFv2」を搭載し、テレビやDVDなどの映像信号を高精細化する“クリエーションボックス”「Q001-CB01」を発表した。「QUALIA」ブランドの「001」番としてラインアップ。1月29日より受注を開始する予定だ。価格は52万5000円(税込み)。

photo “クリエーションボックス”「Q001-CB01」

 DRC-MFv2は、同社のWEGAシリーズなどに採用された映像技術「DRC-MF v1」の進化版。“デジタル・リアリティ・クリエーション:マルチ・ファンクション”の略で、「標準テレビ信号を高度な演算処理により、高精細のハイビジョン信号に変換する」というコンセプトで開発されたという。

 DRC-MFの「v2」は、デジタルハイビジョンを前提としたもので、機能の1つはいわゆるアップコンバータだ。480iのSD信号を、1920×1080i/WXGA(1366×768p)へダイレクトに変換できるほか、HD信号を入力した場合も「リアルで奥行きのある映像表現が可能になる」(同社)。その際の出力フォーマットも1920×1080i/WXGA(1366×768p)となる。

 2つめの機能は、入力した映像の見たい部分を拡大(ズーム)し、任意の方向へ動かすこともできる「クリエーション・ビュー」。入力映像の一部分を縦/横それぞれ最大3倍(面積比で最大9倍)にまで任意の倍率で拡大可能。拡大処理の際も従来の「線形補間方式」で問題となった画像の荒さやノイズなどの画質劣化が抑えられるという。

photo ズームの例

 拡大した画像は、上下・左右・斜めに移動できるため、見たい部分だけをリアルタイムで追いかけることもできる。たとえば、スポーツ中継でお気に入りの選手を中心に追いかけたり、運動会などを撮影したビデオ映像を再生しながら、自分の子どもを大きく拡大して楽しむなどの利用シーンが想定されている。

 入力側のDVDプレーヤーやVHSデッキ、出力側のテレビやプロジェクターが持つ特性に合わせ、表示映像を調整する機能もある。調整時のインタフェースは、マトリクス状のパレット(DRC-MFパレット)で“くっきり感”(解像感や立体感)と“すっきり感”(ノイズを低減し、ざらつき感の少ない画質)を指定するというもの。また、ハイビジョン放送やDVDなどの一般的な映像に適した「モード1」と、文字や横線による画面のちらつきを低減する「モード2」という2モードがプリセットされている。

photo DRC-MFパレット

 そのほかの主な仕様は下記の通り。

製品名 Q001-CB01
映像入力端子 コンポーネント×2、S端子/コンポジット×3
映像出力端子 コンポーネント×1、RGB(D-Sub15ピン)
外形寸法 430×390×93.5ミリ
重量 約10.5キロ
価格 52万5000円(税込み)

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