三菱電機は15日に行われた「2004年度 研究開発成果披露会」において、Blu-ray Disc(BD)プレイヤー用の「再生制御ミドルウェア」を発表した。これはBDプレーヤーに内蔵されたLSIがメディアの再生を制御する際に利用されるもので、BDの再生専用フォーマットである「BD-ROM」に対応する。
BD-ROMの論理フォーマットは現在も規格策定が進められている段階だが、DVDをベースとした映像再生/ポップアップメニュー/3つのコーデックなどに対応した「基本プロファイル」と、Javaによる複雑なインタラクティブ性やインターネットを利用したコンテンツダウンロード機能などが「拡張プロファイル」として加えられる予定となっている。
三菱電機が開発したミドルウェアはアプリケーション層とデバイスドライバ層の中間に位置するもので、「ナビゲーションエンジン」「再生コントローラ」「映像・音声デコード制御」などの機能を持つ。
汎用性の高いAPIを搭載し、ハードウェア(LSI)に依存する部分を極力排除したため、プレーヤーが利用するLSIが変更されても容易に対応でき、開発期間の短縮など、BDプレイーヤーの開発効率を大きく向上させることが可能になるという。
開発そのものはほぼ完了しているものの、BD-ROM自体の規格策定が完了していないため(利用される著作権管理技術“ACCS”についても詳細が決定していない)、開発完了は夏以降が予定されている。完成時にはまずは同社製品への搭載が見込まれるほか、他社へのOEM提供もあり得るという。
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