ソニーのハンディカムシリーズは、実に幅広いラインアップを提供している。ハイビジョンモデルから3CCD搭載モデル、さらには、先日発表された超小型の「DCR-PC55」、3CMOS搭載の「DCR-PC1000」など。また、対応するメディアも製品により、さまざまだ。DV、MicroMV、Hi8、さらには、DVD-R/RW。
今回紹介する「DCR-HC90」は、ペ・ヨンジュンがCMをしていた、タテ型ハンディカム「DCR-PC350」と同じクラスの331万画素CCDを採用。DCR-PC350では画素数が高いだけでなく、1/3型という大型CCDを搭載しているのが特徴だったが、DCR-HC90でも同様。有効画素数は動画撮影時が205万、静止画で305万となる。
また、ワイド撮影に最適化されているのも特徴だ。単なるワイド撮影なら、ほかの多くのビデオカメラでも対応しているが、液晶モニタ自体を16:9(2.7型)タイプとした。あくまでもワイド撮影がデフォルトで、本体のワイド切換ボタンで4:3“にも”対応するというスタンスだ。さらに、液晶にタッチパネルを採用しているのも、ソニー製品の特徴といえる。
レンズは例によってカールツァイス。レンズ表面に多層膜コーティングを施し、光の乱反射を抑えたバリオ・ゾナーT*(ティースター)レンズだ。手ブレ補正は光学式ではなく、新アクティブイメージエリア方式。いわゆる電子式だが、もとのCCDの性能が高いこともあり、画質の劣化は特に見られなかった。
この製品はバッテリーパックを本体内に収納するタイプで、その分、ボディはややずんぐりとはしているが、全体には非常にコンパクトに仕上がっている。手に収めたときにも、中央に重さが集中しているおかげで、非常に取り回しやすい。
外形寸法で見ても、66(幅)×91(高さ)×110(奥行き)ミリと、多くのシューティングタイプのカメラよりは、むしろ、タテ型の「DCR-PC350」(57.3×107.3×106.7ミリ)に近い。重量も本体440グラム、バッテリーとメディアを足した撮影時で510グラムと、ほぼ同じだ。
バッテリーパックは薄型で、製品に付属する標準タイプ「NP-FA50」であれば1時間半弱、別売の「NP-FA70」では2時間半程度の連続撮影が可能だ。小型バッテリでは、駆動時間が気になるところだが、このレベルであれば問題はないだろう。
バッテリー収納部には、スライドしてから開く構造のカバーがついている。このカバーはホワイトで、若干透ける素材になっているが、内部が判別可能というほどではない。これはバッテリー収納部だけでなく、メモリースティックDuoスロットも並べて配置されているためで、メモリ読み書き中にアクセスランプ(カバーに[A]と書かれている箇所の下)の点灯が認識できる。
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