撮影/再生モードともに、画面右下には常に「P.メニュー」(パーソナルメニュー)というボタンが表示され、これを押すと、よく使う設定・機能へのショートカットボタンが呼び出せる(自分で登録することも可能)。この中にある「メニュー」ボタンを押せば、カメラ設定、メモリー設定、基本設定などがまとめられたメニューへ移動できる。
タッチパネルの恩恵はメニュー操作にとどまらない。撮影時には、スポット測光、スポットフォーカスを利用する際に、フレーム内の測光/フォーカスしたい部分を指で押して指定できるし、再生時にズームした場合には、カーソルでスクロールさせなくても、中央へ持ってきたい位置を指定してやればいい。画面上のアイコンを説明してくれる表示ガイドや、撮影をフルオートにして画面表示も簡略化してくれるシンプルボタンもある。
逆に、タッチパネル方式の弱点としては、ファインダーを使用した撮影スタイル時にはタッチパネルは使えず、設定変更などが不可能なことだが、さして問題にはならないだろう。最低限の配慮として、逆光補正とフラッシュ切換ボタンは独立させているのだし。
また、ファインダーは固定されており、角度調整はもちろん、引き出すこともできないので、もともと使い勝手には欠ける。では、ファインダーの液晶もおざなりなものかというと、これが意外と見やすい品質だったりするのだが……。
実は次回のレビューで紹介するのは、同じソニーのDVDハンディカム「DCR-DVD403」。本体デザインや記録メディアは異なるものの、CCDやワイド液晶など、仕様上は非常に似通っている。
今回のDCR-HC90を実際に試用する前は「これからはDVDハンディカムでいいんじゃないの」と思っていたのだが、なんのなんの、DVというメディアの成熟、本体の小型化など、さまざまな点でDCR-HC90の完成度は高く、製品として非常に魅力的だ。「DVカメラにはもう飽きたよ」などとは言わせない、さまざまな新しい試みと意気込みを感じさせてくれるDVカメラである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR