ソニーのDVDハンディカム「DCR-DVD403」は機能やスペックの面では「DCR-HC90」によく似ている。記録メディアがそれぞれDVD、DVと異なるだけで、両製品は兄弟機と捉えてかまわないだろう。
ただし、そのメディアの違いが本体のデザインへ大きな影響を与えている。DCR-HC90が凝縮されたボディだったのに対し、DCR-DVD403では高さと奥行きのあるスリムな形状。また、バッテリー内蔵タイプだったDCR-HC90と見比べると、後方に装着するバッテリーがやや残念な印象。液晶モニター(バックライトON)を使用して録画した場合の消費電力を比較してみると、DCR-HC90が3.3Wなのに対し、DCR-DVD403のほうは4.9Wとやはり高い。記録・駆動系の差ということだろう。
バッテリによる駆動時間は、付属するNP-FP70の場合で連続撮影2時間弱(液晶モニタ使用、バックライトON)と、さすがにバッテリの容量が大きい分、DCR-HC90(1時間半弱)よりも長持ちする。ただし、DCR-HC90の付属バッテリと同容量のNP-FP50(別売)を使用した場合は、連続撮影で約50分しかもたない。
操作をタッチパネルで行うのも同じだが、そのほかのボタンの配置はかなり違う。手前部分の面積が狭く、多くのボタンを配置できないためだが、電源スイッチ/モード切換はスライドではなくレバーで、本体上部にはズームレバー、フォトボタンのほか、NIGHTSHOTスイッチ、フラッシュボタン、左側面には逆光補正、シンプル、そして液晶を開いた部分にワイド切換、画面表示/バッテリーインフォが配置されている。NIGHTSHOTスイッチとフラッシュボタンが並んでいるのは、わかりやすい。
また、メモリースティックスロットは用意されていない。これは高精細の静止画もDVDへ記録できるためだ。これにより、モード切換は「動画」→「静止画」→「見る/編集」となっている。静止画の最大記録解像度は2016×1512だが、ワイドでの静止画撮影には対応しない。
外見だけでは、同世代のはずのDCR-HC90よりもなんとなく古い印象を抱いてしまうのだが、撮影や再生、そして編集の流れは、やはりDVDメディアならではの快適さを感じる。当然ながら、(上書きしないよう)常にテープの位置を気にする必要などないし、本当に思い立てば、すぐに撮影が可能だ。
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