また、この製品では内蔵マイクでの5.1ch録音にも対応している。そこで、海岸での環境音、そして、室内でも5.1chスピーカーのテストトーンを実際に録音し、そのままサラウンド再生してみた。
ハンディカム・シリーズには、4CHマイク記録に対応したサラウンドマイクロホン「ECM-HQP1」がオプションで用意されているが、DCR-DVD403では内蔵マイクのみで、DVDへ5.1ch音声が直接記録可能。メニューの基本設定には、各方向からの音を確認できる「サラウンドモニター」もあるマイクは小型で、位置も密集しているので、さすがに各チャンネルの分離、メリハリは高くないが、海岸でパンを行っている際などには、カメラの向きを変えるにしたがって、後方で左右に行きかう車の走行音の角度が変化するさまがかすかながらも感じ取れたりして、なかなか面白い。普段の撮影で厳密な方向感を重視する場面は少ないだろうし、家庭用ビデオの標準機能としては十分に楽しめるものといっていい。
ステレオエレクトレットコンデンサーマイクを本体に内蔵。フロントL/R、リアL/Rで取り込んだ4ch分の音声は、ドルビーデジタル5.1chへ変換して記録されるので、事後編集などは必要ない。内蔵マイクの隣は、アクティブインターフェースシューもあるPCとの接続にはUSB端子を利用(DVカメラではないので、DV端子はない)。USB2.0にも対応している。静止画像をPCへ読み込む程度であれば、特にアプリケーションを利用しなくても、そのままWindows上でディスクマウントして、ファイルコピー可能。たとえばVRモードのDVD-RWなら、記録ディスク上のルートに「DVD_RTAV」と「DCIM」というディレクトリが置かれている。撮影時に、動画はDVD形式で前者へ、JPEG静止画はデジタルカメラなどと同様の階層構造/ファイル名で後者へ保存される。
付属の「PicturePackage Ver.1.8 for DVD Handycam」を利用すれば、こうしたディレクトリ構造を意識せずともファイルの確認や転送が可能だ。さらに、動画はMPEG-2ファイルへ変換してコピーしてくれる。
DCR-HC90と比較した場合、トータルではあちらに軍配が上がるが、撮影時の使い勝手に関しては、やはりDVDメディアを利用するDCR-DVD403のほうが上だと思う。DVカメラで撮影している人でも、保存したり、家族で鑑賞するために、最終的にはDVDへ書き込んでいる場合が多い。DVDカメラなら、DVDオーサリングを行う必要はなく、記録ディスクをそのままDVDプレーヤーで再生すればいい(8cmメディアがもう少し安価になれば、なおよいのだが)。「PicturePackage Ver.1.8 for DVD Handycam」を使えば、PCへの動画読み込みも容易だ。
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“羊の皮をかぶった狼”っぽいDVカメラ――キヤノン「FV M30 KIT」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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