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ウワサの“快眠ホテル”を見てきました(1/3 ページ)

» 2005年05月11日 02時26分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 東京・汐留のホテル「ロイヤルパーク汐留タワー」は、5月中旬からユニークな宿泊プランを販売する。客室の1つを改装し、松下電工の「エミットスイミンシステム」を導入。宿泊客に良質な眠りを提供する“快眠宿泊プラン”を発売するという。もちろん世界初の試みだ。

 「エミットスイミンシステム」といえば、電動リクライニング式ベッドや空調、調光システムなどをコントローラが一括制御し、入眠から起床まで快適な環境を保つというもの。同じ汐留街区にある松下電工の「suimin'ROOM」では、専門アドバイザー「快眠コンシェルジュ」の指導のもと、同システムを体験できる。もちろんショウルームで朝まで寝ることはできないが、ホテルなら可能だ。さっそく、専用客室「快眠ルーム」を見てきた。

客室まるごと“良質な眠り”のため

photo ロイヤルパーク汐留タワーの「快眠ルーム」

 「快眠ルーム」は31階にあった。もともとツインルームだった部屋を2週間かけて改装したもので、シングルルームとしては広めの30平方メートルという広さがある。バス・トイレはもちろん、パソコン付きのワーキングデスクやインターネット接続環境も完備している。

photo 部屋に入ると、左側にデスクスペースがあり、反対側は壁。ベッドは見えない

 テーマが“森林浴”という内装は、自然素材を多用したもの。たとえば壁面はすべて珪藻土だ。珪藻土といえば、空気中の湿度を自然に調整する特徴を持ち、また不燃性材料としても再評価されつつある伝統的な素材。さらに“糸引き”という手法を用い、壁面に光が当たると適度な陰影を作り出すように凹凸を付けた。

photo 壁面は、部屋の湿度を自然に調整できる珪藻土。“糸引き”という手法で凸凹をつけ、照明の下で適度な陰影を作り出す

 意外に感じるのは、ワーキングデスクの反対側にある“後付け”の壁だ。普通の客室なら、なるべく室内を広く見せようとして壁などは作らないもの。しかし、松下電工電器R&Dセンター副参事の塀内隆博氏は、「ベッドから出入り口が見えると人は不安を覚える。あえて壁を作り、寝室に独立性を持たせた」と説明する。快眠ルームでは、あくまで寝ることが最優先なのだ。

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