ゲオ・ビービーは、6月1日、インターネットを利用したVoDサービス「GEO@チャンネル」を開始した。家庭のテレビで、最高4Mbps(高画質)という高ビットレートで映像が楽しめる。
同社はレンタルビデオチェーンを展開するゲオと携帯電話向けコンテンツとシステムを手がけるインデックスが出資する企業で、2005年4月には同サービスの体験モニターを既に実施している。
利用プランは「ライトプラン」と「プレミアムプラン」の2つ。ライトプランは1カ月980円で約300本用意されたタイトル中、1週間以内なら5本の視聴が可能。プレミアムプランは、1カ月1680円で同プラン用に用意された100タイトルがすべて見放題となっている。
プレミアムプラン用には現在1000タイトルが準備されており、見放題の100本は毎月入れ替えが行われる。見放題の対象になっていない900本についてもプレミアムプランならばPPVで見ることができる。PPVの料金は1本105円から。
両プランともSTBのレンタル代金が含まれており、ライトプランはゲオ店頭のみ、プレミアムプランはGEO@チャンネルのWebサイトもしくは電話からのみ、申し込みを受け付ける。STBにHDDは組み込まれておらず、すべてストリーミングでの視聴になる。
ビデオやDVDと同様に早送り・巻き戻しなどが可能なほか、視聴手続きを済ませたタイトルについては、STBのメニューにある「レンタル中」に一時的にストックされるので、一時停止した後に外出(や就寝)し、数時間後に続きを見るといった使い方もできる。
高ビットレートの映像を配信するため、利用前にブロードバンド回線のチェックが行われる。2Mbpsあるいは4Mbpsの回線速度が確保できない場合には警告のメッセージが出現。2Mbpsを下回る場合には視聴そのものができない可能性があるため、その場合にはSTBの返品および返金を受け付ける。
なお、ISPについての利用制限もあり、現在はOCN利用者のみしか使用できないが、対応ISPについては順次拡大していくとしている。
同社グループではレンタルビデオ店「ゲオ」を全国で600以上展開しており、今回開始するVoDサービスについても、実店舗を最大限に活用する計画だ。
前述したようにライトプランではビデオと同じようにSTBを貸し出すほか、店頭プロモーションも行う予定で、VoDそのものの普及促進とあわせて、「貸し出し中」の札が掛からない“ネットレンタルビデオ店”としてユーザーにアピールする。また、ゲオ店舗の少ない地域についてもCMなどで「GEO@チャンネル」の認知を高め、ひいてはゲオ店舗への入会を促すフローを形成する。
なお、サービスで使用されるVoDシステムはインデックスグループの1社であるネオ・インデックスが提供する「Nextensive VoD」が使用されている。ネオ・インデックス代表取締役の楡井敦氏は「今後は携帯との融合を進めたい」と、システムの機能向上も計画していると述べる。
「ゲオとの付きあいは5年以上で、(今回のVoDサービスについては)こちらから提案したもの。以前からネットとリアルの融合・連携という意味で、実店舗との連携を進めたいと思っていた」(インデックス代表取締役会長の落合正美氏)
「GEO@チャンネルで多くのユーザーを獲得できれば、店舗への誘導も期待できる。日本のエンターテイメント業界を変えていけることができればと思っている」(ゲオ代表取締役社長の沢田喜代則氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR