ITmedia NEWS >

シャープ、「AQUOS」のリサイクル技術を開発

» 2005年07月06日 15時57分 公開
[ITmedia]

 シャープは7月6日、液晶テレビ「AQUOS」のキャビネットに使用しているノンハロゲン樹脂を同一素材として再生するマテリアルリサイクル技術を発表した。また今回開発した技術をもとに、リサイクル性に優れた新たな液晶テレビキャビネット材料を2006年度末までに開発する計画だという。

 AQUOSのキャビネットは、焼却してもダイオキシンを発生しない「ノンハロゲン樹脂」(PC+ABS+りん系難燃剤)を使用している。しかし、まだ原材料として使用されてきた歴史が浅く、同一素材として再生する技術は確立されていなかった。

photo

 シャープが開発したのは、マテリアルリサイクルを可能にする特性改善技術。意図的に劣化促進させたキャビネット(20年間使用したものに相当)を破砕し、ペレット化したものに改質剤をブレンド。再びキャビネットとして再成形することに成功したという。同社では、2005年8月13日より施行される欧州廃電気電子機器リサイクル指令(WEEE)や日本の家電リサイクル法改正などを想定し、液晶テレビのリサイクル技術確立を目指すとしている。

 また同社は、使用済み液晶テレビのリサイクルを効率的に進めるため、「液晶パネルリサイクル処理ガイドライン」および「液晶テレビ 蛍光管の手解体ガイドライン」を独自に策定している。液晶テレビを容易に解体できる設計を普及させるため、広く公開していく方針だ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.