D-ライティングの欠点は撮影後の画像を加工するので、どうしても多少のノイズが出てしまうことだ。しかし、これだけ簡単にアンダー部分だけを明るく補正できるのは大変便利な機能といえる。露出補正とD-ライティングはそれぞれの良さがあるので、イメージした写真を撮るための方法として使い分けるとよいだろう。
COOLPIX S3には手ブレ補正機構は装備されていない。しかし、手ブレを警告することで、写真の失敗を防ぐ工夫がされている。撮影時、シャッターを半押ししたときにシャッター速度が遅くなった場合は手ブレ警告マークが表示される。
撮影した写真が手ブレを起こしていた場合、撮影直後にその旨が表示され、写真を記録するかどうかを選択できる。最近のデジタルカメラは画素数が大きいので、背面の液晶モニターではきれいに撮影できているように見えて、パソコンに転送して100%に拡大表示するとブレていたということが結構あるので、ブレが撮影時に分かるのは便利な機能である。
マクロ撮影は最大4センチまで接写できる。これは通常撮影モードでもシーンモードのマクロ撮影時でも同じだ。マクロ撮影時に、説明書には最も近い被写体にピントが合うと記載されているが、実際には背景に合ってしまうことがあった。このとき、アングルや距離をいろいろ変えてみたが、背景にピントが合ってしまうとそれ以降はほとんど背景にピントがあったままとなる。マニュアルフォーカス機能がないので、そんなときには一度別の被写体でフォーカスを接写側に合わせ、その後撮影することで4センチくらいまで接写できた。花などの撮影ではどこにピントを合わせればよいかが分かりにくいこともあるので仕方ないかもしれない。
屈曲光学系レンズはレンズ前面が動かないため、接写はしやすい。今回のマクロ撮影は手持ちで行ったが、問題なく撮影できた。
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