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今週は「脳サピエンス」で“今さら”受験英語に挑戦してみたレビュー(2/3 ページ)

» 2005年11月25日 23時26分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 気を取り直して、「フルサポート英単語PRO840ビギナー」を試す。「脳サピエンス」を起動すると、まず画面にキャラクターの「エムロボ」が登場。単語の暗記を完了させたい“目標日”の設定や学習範囲の選択をアシストしてくれる。目標日を設定すると、暗記エンジンがユーザー専用のカリキュラムを作成する。

photo エムロボ(左)をデザインしたのは、“空耳”でも有名なイラストレーターの安齋肇氏。安齋氏の作品には「JAL太平洋楽園計画」の「太平洋ちゃん」、田中康夫氏のイメージキャラクター「カモシカ・やっしー」などがあるが、当然エムロボも、ほかのキャラと同様、少し“ユルめ”だ。その穏やかな表情には、「ああ、暗記しなきゃ」という受験生の強迫観念を緩和する効果がある、かもしれない

 このカリキュラムは、学習状況と日数などによって変化するもので、たとえば残り日数に対してあまり勉強が進んでいないと、1日の学習量を増やすように指示される。なお、カリキュラムはユーザー専用のため、学習の途中で友達に貸したりしてはいけない(ソフトが2つあれば可)。

 「基礎」「標準」「応用」の中から学習範囲を設定したら、次に「コース」を選択する。コースは「あっさり」「しっかり」「こってり」という、ラーメン屋のメニューのような3コースがあり、味が濃いほど、同じ単語が出てくる頻度が高い(=繰り返しが多い)。そのぶん記憶が定着する確率も高くなるので、受験生の方には、まず「こってり」を味わってみることをオススメする。

 学習は、12の単語を1セクションとして進行する。まず「ミニ単語帳」で単語を覚える。単語帳では、イメージイラストや発声が印象を深め、暗記を助けてくれる。また、「!/?」ボタンで辞書のような詳細説明を参照することも可能だ。

 一通り記憶できたと思ったら「ドリル」に挑戦する。ドリルはクイズ形式で、2択、4択、神経衰弱、スペルの穴埋めなど、計19パターンが用意されている。操作は簡単で、上下左右の方向キーと中央の決定キーで解答していけばいい(問題によってはCANCELキーも使用する)。学習時間は1回5分程度。終了すると「おさらい」とともに正答率や学習状況が表示されるため、うまく解答できると満足度も増してくる。

photo ○×式「ドリル」の一例
photo ドリルが終了すると、暗記の進行状況が棒グラフのように表示される

 とにかく1セクションの学習時間が短いため、バスや電車の中でも気軽にスイッチを入れられるのが嬉しい。基本的に本体右側のボタンだけで学習できるから、片手でつり革を握っていても大丈夫だ。

photo 1セクションの学習時間が短いため、バスや電車の中でも気軽に学習できる。

 なお、間違えた問題(単語)は、自動的に次のセクションに組み込まれ、忘れた頃に再び出題される仕組みだ。しかも、出題されるたびにクイズの形式が変わるから、単純に“この問いの答は1番”などと覚えていても無駄。しっかり単語や意味を理解(記憶)していないと次も間違えてしまう。

 気に入ったのは、1つの単語に対する訳が1つではないこと。たとえば「fear」という単語には「恐れる」「心配する」といった意味があるが、ドリルでは、これらを取り混ぜて出題される。気が向いたときに力試しができる「テストモード」も学習状況の確認に役立つ。また、スペルの穴埋めなどは、自作の単語帳にはできない芸当だろう。

photo 100問テストがよろしいでヤンス

記憶のメカニズムに忠実

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