かつて日本科学未来館の「ロボット・ミーム」展や、愛知万博で睥睨(へいげい)していたCyclopsが、この会場にもいた *3。「背骨」のまわりを人工筋肉(空気圧で動く)で支えられたこの巨人は、そのてっぺんにある「ひとつ目」で動くものをとらえ、それを目で追うのだ。
そして、今回はいままでと違う点がある。Cyclopsが2人並んでいるのだ。2人の巨人は違う方向を睨んでいるんだけど、ときどき目配せを交わす。しばらくみていると、そのうちにお互いに見つめ合ってなにか会話している雰囲気(声はしない)もある。なんか協調しているな、こいつらは。悪口言ってるのか?
おおまちがい。
それぞれのCyclopsは、それぞれ独立のプログラムで勝手に動いているだけ。目配せも会話も全部錯覚。山中さんによれば「人間というものは、こういうのが2人で動いていると、そこに文脈を読み取ろうとしちゃうんです」だそうだが、見事に引っかかった。
しかし、種明かしされても、なんだかこんどは漫才してるように見えるんだけど。
最後にもうひとつアーティスティックなもの。水の上に浮かぶ紙のアメンボである。胴体には磁針がついていて、北を指すようになっている。
そして展示台の下には磁石があってサーボモータで回るようになっている。アメンボはそれに伴って回るのだ。複数並んだアメンボが何となく同期しながら回り続けている。
それだけ。でも、かわいい。
*3 このほかオーストリアのアルス・エレクトロニカ・センターでも展示されたのだそうだ。
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