RDシリーズの伝統といえる高精度な編集機能はもちろん健在だ。TS録画、MPEG-2録画に関わらずフレーム単位のチャプター設定や、チャプターをもとにしたプレイリストの作成番組の分割、結合をサポート。DVDビデオフォーマットによる高速ダビングを考慮してGOP単位のチャプター設定も行える。さすがにプレイリスト作成や番組結合はTS録画同士、MPEG-2録画同士という制限がくわわるが、編集機能は総じて強力だ。また従来モデルでは課題といわれていた編集時のレスポンスも向上しており、チャプター編集時にリモコン操作にリニアに反応するようになった。このあたりは、スペックでは分からない大きな改善点だろう。
PCのブラウザからさまざまな操作を可能にする「ネット de ナビ」に大きな変更はなく、仮想リモコンが一体化したデザインも従来のままだ。しかし、本体側の機能に合わせた改良、機能強化は図られている。たとえば、仮想リモコンがリモコンに合わせてデザイン変更され、録画予約の優先順位という追加項目に対応したほか、おまかせ自動録画の設定も可能になった。おまかせ自動録画の設定は文字入力を伴うので、PC上からの設定作業が可能になったメリットは大きい。
基本的には「RD-XD91/71」と共通だが、「RD-X6」のみの新機能となるのが既に触れたDLNA対応のネットワーク配信機能だ。「ネット de モニター」の延長上にある機能だが、大きく異なるのはMPEG1に変換されず、録画したMPEG-2データがそのまま配信される点。画質の劣化がなく、リアルタイム性も高い。トレードオフとして、PC側にもMPEG-2再生をサポートするDLNA対応クライアントソフトが必要になるのだが、最近はそうしたソフトがプリインストールされたPCも多く(VAIOの「VAIO Media」、FMVの「MyMedia」など)、それほど敷居は高くない。単体クライアントソフトとしてデジオンの「DiXiM」なども販売されているし、バッファロー製の「LinkTheater」やアイ・オー・データ機器の「AVeL Link Player」など、ネットワークメディアプレイヤーもDLNAに対応している。
今回は、アイ・オー・データ機器の「AVeL Link Player」をクライアントとして利用してみたが、あっさりと認識して「RD-X6」で録画した番組を再生できた。なお、メディアサーバとして動作している間は、「見るナビ」や「編集ナビ」を起動することができず、「RD-X6」側は一部動作が制限される。ちなみにメディアサーバとしての動作中でも、再生ボタンを押すと選択中(最後に再生、録画された)の録画番組を再生することは可能だった。ちょっと変則的だが、2番組の同時再生ができるわけだ。
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