「RD-X6」は、現時点でRDシリーズのハイエンドモデルとなるDVDレコーダーだ。「RD-X5」の機能をほぼそのままに、3メディア対応のデジタルチューナーとTS録画機能を追加。各社の競合製品がデジタル放送の録画機能に注力する中、アナログ放送録画用のDVDレコーダーとしてもハイエンドである点が大きな特徴といえる。なお、直販専用モデルとして、HDD容量が1Tバイトの「RD-T1」も存在するが、HDD容量以外は「RD-X6」と変わらない。
デザインは、同世代のスタンダードモデルとなる「RD-XD91」「RD-XD71」と基本的に共通だが、前面パネルの上半分がシルバー、下半分が濃いグレーとなっている点が異なる。従来のRDシリーズなら、普及モデルやエントリーモデルで採用されていたカラーリングのため、高級感に欠ける印象を受けてしまうのが、ちょっと不思議な部分だ。ただし、実機に触れてみても安っぽいという印象は受けない。
続々とデジタル放送対応のDVDレコーダーが登場する中、「RD-X6」が特徴的なのは地上波アナログ放送の録画機能にも手抜きがない点だ。ゴーストリダクション付きの地上波アナログチューナーとMPEGエンコーダーを2セット搭載し、デジタル放送+アナログ放送という競合製品に多い「デジ・アナ同時録画」だけではなく、地上波アナログ放送同士や外部入力を組み合わせての2番組同時録画もできる「アナ・アナ同時録画」にも対応。もちろんスカパー!チューナー連動機能も備えている。ビデオDACも、普及モデルの多く(たとえば「RD-XD91」など)が10ビットタイプなのに対し、よりハイビットな12ビットタイプを採用。ハイエンドモデルらしいスペックを備え、究極のアナログDVDレコーダーともいわれた「RD-X5」の機能を受け継いでいる。
3つの録画ユニット(TS録画と2つのMPEG-2)を備えるため、理屈の上では3番組同時録画もできそうだが、可能なのはあくまで2番組同時録画まで。HDDの読み書き能力の都合だとは思うが、少々残念に思える部分ではある。今から後継機のことをいうのもなんだが、「RD-X7」があるなら、3番組同時録画の実現には大いに期待したい。スカパー!連動を備えた製品では、十分にその価値があるはずだ。
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