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人間のコミュニケーション性を1辺47ミリのキューブで体験する「CUBE WORLD」プロフェッサーJOEの「Gadget・ガジェット・がじぇっと」!(2/3 ページ)

» 2006年01月30日 10時06分 公開
[竹村譲,ITmedia]

 さて、各キューブの中には、それぞれ個性的な性格や習性、特技を持ち、特徴的な動作をプログラミングで定義された「STICK PEOPLE」(棒人間)と呼ばれる人間が1人だけ住みついている。ここで、今回筆者が購入した4個の各キューブの住人を簡単にご紹介しておこう。3つ並んだゴム製のスイッチの真ん中がパワースイッチだ。スイッチを入れるとほぼ同時に、床に寝込んでいた棒人間が起きあがる。さあ4人の個性的な棒人間ワールドのスタートだ。

photo 縦4段積みを作ってみた。上から「WHIP」「SLIM」「DODGER」「SCOOP」

 まず、「DODGER」だが、ボールを扱うのが得意な棒人間。そして、「WHIP」は、その単語の意味する通り「むち」の扱いの上手い棒人間だ。もちろん、むちによく似たロープの扱いも抜群だ。3番目の「SLIM」は、棒状の物ならステッキでも、鉄棒のようなモノでも器用に扱う棒人間だ。そして最後の「SCOOP」だけは、1人では無く愛犬と一緒にキューブの中に住んでいる。唯一、キューブの中でも孤独では無い棒人間なのだ。

photo SCOOPは殆どの場合、愛犬を従えている
photo 時にはドッグフードを持って、愛犬に色々な芸を教えることもある

 各キューブは、その中に住むの棒人間の種類によって色分けされている。また液晶ディスプレイのすぐ下の位置に、住人の特徴がアイコンとして表記されているが、それほど、どのキューブに誰が住んでいるかと言うことを知ることが大きな影響を与えるゲーム機では無いので、あまり気にすることも無いだろう。

 しかし、ひょっとすると、棒人間初心者の筆者が知らないだけで、誰かと誰かは、住人として隣合わせや上下関係は揉め事が多いとか、どちらかが上であれば上手く行く、なんてことがあるのかも知れない。その辺りは、既にインターネット上にも紹介記事や情報の多いブログなどを参照していただければ良いだろう。今後、このキューブワールド・シリーズは、現在よりも「棒人間」の種類を増やす計画らしい。

 既に、読者諸兄にもご理解いただけたと思うが、このゲームは、マグネット接点で上下左右に密着したCUBE WORLDに住む住人である「棒人間」同士が、自主的に、インテリジェントに、相互コミュニケーションを行い、ストーリーを展開してゆく新しいタイプの「育成シミュレーション」ゲーム機だ。また、個々のCUBE WORLDは単体でシンプルなゲーム機としての機能やハイスコアを記録・表示する機能もユーザーに提供している。

 例えば、「DODGER」は、ボールの連続ヘッディングの数を競ったり、「SLIM」では、懸垂タイミングを上手くコントロールして、迫り来る足下の障害物を避けることで、スコアを競う仕組みが組み込まれている。これら4種類のCUBE WORLDを縦や横に接続することで、予想もしなかった棒人間のコミュニケーション・ワールドを目の当たりに体感することが出来るのだ。

 ヘッディングを始めボールのハンドリングの得意な棒人間である「DODGER」は、近隣の住人に向けてボールを転がしたり、ある時はキャッチボールを見ることも出来る。「SCOOP」の飼い犬は勝手に近所の住人宅に遊びに出かけたり、「WHIP」は得意のロープを使って、自分の部屋から3軒下に位置する部屋にロープを伝って一気に下り、遊びに出かけることもある。

photo 同じ4個のCUBE WORLDだが、「SCOOP」と「WHIP」を横接続
photo 2個ペアで接続。右側グループの黄色いWHIPがロープを張り、棒を持っているSLIMを呼んでいる
photo 右端のSLIMが棒をロープに引っかけ隣のCUBEに滑って行こうとしている

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