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NEDO、情報家電の相互接続実験を公開(2/2 ページ)

» 2006年02月01日 21時03分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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 「宅外コンテンツ伝送」は、ビデオカメラで撮影した映像を遠方の親戚に見せたり、デジタルカメラの画像を友人に送るなど、信頼関係のある人同士のコミュニケーション手段を提供する技術だ。それぞれのホームネットワークをVPNなどの手段で接続し、それぞれのDLNAネットワークを1つのネットワークとして扱えるようにする。つまり、片方の家にあるテレビなどのDMP(Digital Media Player:DLNAクライアント)から、もう一方の家にあるDVDレコーダー(DMS:Digital Media Server)に保存された映像を再生できる。

 今回のポイントは、双方のホームネットワークに設置する“UPnP AVゲートウェイ”だ(DLNAはUPnP AVがベース)。インターネットを介して異なるホームネットワーク内にある機器をプラグ&プレイで認識し、情報の取得や制御を可能にする。検証では、富士通が試作したUPnP AVゲートウェイを使ってドメインの異なるネットワーク同士を接続。前述の三菱電機製AVサーバに保存されている映像を再生してみせた。

photo 富士通のUPnP AVゲートウェイ(右)。NASの筐体を利用している
photo 別のネットワークにある三菱AVサーバがDMPのサーバ選択画面に並ぶ。使い勝手は宅内のサーバと同じだ

 最後の「プログラムダウンロードセキュリティ」は、情報家電のネットワークアップデートをセキュアかつ手軽に行うための技術。新しい情報家電を購入したとき、「情報HUB」と呼ばれるデバイスに登録しておくと、定期的にインターネット上の“情報家電サポートサーバ”にアクセスしてアップデートモジュールの有無を確認する。アップデータを見つけると、ダウンロードして情報HUB内にキャッシュ。ユーザーの指示により家電を自動アップデートしてくれる。なお、情報家電サポートサーバというのは、各メーカーが提供するアップデータを一括監視するサーバのことで、「たとえばISPがネットワークサービスの1種として設置することを想定している」という。

photo NECパーソナルプロダクツが参考出展した「情報HUB」。ADSLモデムやFTTHのONUに組み込むことを想定している
photo 自動アップデートにより、AXシリーズの筐体を利用した情報家電(試作機)に「お天気情報」という新機能が追加された
photo 情報HUBのコンソール画面。登録済み機器のソフトウェアバージョン情報やアップデートの履歴を一覧できる
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