松下電器産業が3月中旬に発売した「DVD-LX97」は、初めてワンセグ放送対応チューナーを搭載したポータブルDVDプレーヤーだ。多機能モデルとして知られた「DVD-LX95」の後継機であり、店頭価格は7万〜9万万円前後と少々高価ながら、FMトランスミッターや車載キットを含むオールインワンパッケージになっている。同種のDVDプレーヤーの中でも大きめの9型ワイドTFT液晶は、携帯電話と一味違う映像を見せてくれるのだろうか?
一見してわかるように、デザインは「DVD-LX95」を踏襲したものだ。9型ワイド画面はアームに取り付けられ、視聴時に角度を自由に調整できるフリースタイル。液晶画面の下部を前に引くと、カチッという音がしてロックが外れ、液晶画面が前にせり出す。アームの根本にある土台部分の蝶番が少し固い印象だが、視聴時に見やすい位置や角度に変えられるのは、高級機ならではのギミックといえる。
本体部は、DVDドライブを中心に右側にカーソルとテレビ操作ボタン、左側にはオープンボタンを配置している。最前部に「再生」「一時停止」などのDVD操作ボタンというように基本的な配置はLX95と同じだが、以前は「FM-TM」と書かれていたボタンが「FMトランスミッター」という、わかりやすい表記に変わり、テレビ番組を録画したDVDを再生するときに便利な「30秒スキップ」ボタンが追加されるなど、使い勝手の面で細かいアップデートが見受けられる。とくに30秒スキップは、リモコンにも追加してほしかったところだ。
外形寸法は、236.5(幅)×185(奥行き)×51.5(厚さ)ミリと、若干ながらLX95より厚くなり、これに伴って重量もバッテリー込みで約1154グラムになり、ちょっとしたノートPC並みだ。付属のリチウムイオンバッテリー(VUADBLX97)は4500mAhの容量があり、DVDビデオなら最大6時間の再生が可能。別売の大容量バッテリー(DY-DBLS55、2万6250円)を使うと、倍にあたる連続12時間の連続再生が行える。
外観で一番変わった部分は、本体右側面から出てくるホイップアンテナだろう。アンテナは稼働式のため、受信状況の良い向きを探して調整できる。これを引き出し、セレクターで「DTV」を選択すれば、ワンセグ放送を受信する準備は完了だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR