電源は本体上部のスライドスイッチ。カバンの中で気づいたら電源が入っていた、ということもあり、一長一短ではあるものの、ボタン式に比べて電源オンの動作がしやすい。起動時間も高速で、約1.6秒(公称)と十分。
背面には2.5インチ20.7万画素の低温ポリシリコンTFT液晶を搭載。大きさ、解像度とも問題なく、液晶表示の鮮やかさと視野角は文句なしだ。ディスプレイボタン長押しで簡単に液晶の輝度をアップさせるパワーLCD機能に加え、新たにハイアングルモードを搭載した。
このハイアングルモードは、両手を上に上げ、頭の上から被写体を撮影する場合に便利な機能で、これを利用すると下から見上げた際に液晶がきれいに見える。運動会のような場面で人の上から撮影したいときに有効だし、個人的ではあるが、人の頭をかいくぐって写真を撮らなければならないことが多い筆者のような取材記者にも便利だ。
ボタン配置はFX9と変更はないが、十字キーが分離型から円形のボタンに変わっている。機能的には、上で露出補正、右がフラッシュ、下がレビュー、左がセルフタイマーという割り当てにも変更はない。その下にはディスプレイボタンと単写/連写切り替えボタンが並ぶのも一緒だ。
このあたりのインタフェースに変更がない点は、操作性が十分に練られてユーザーから大きな不満も上がっていないということだろう。露出補正をするために上ボタンを押してから左右ボタンに移る一手間があるが、その代わりに上ボタンを再び押すとオートブラケット、さらに押すと赤/青方向のホワイトバランス調整を呼び出せる操作性はなかなかだ。
撮影に関してはほとんどオート任せの気軽に撮影するカメラだ。ISO感度やホワイトバランスなどの撮影設定はメニュー画面から選択する仕組みで、このあたりはこれまでと同じスタンス。メニュー画面の1番目と2番目がホワイトバランスとISO感度になっているので、一応アクセス性は考えられているようだ。
LUMIXの特徴としては、5種類のAFモードを備え、特に3点高速/1点高速AFは、確かに合焦速度も速く、動きのある被写体に対しては向いているだろう。通常は5点AFを使い、スポットAFも選択できる。
シャッタースピードや絞り値を自由に変更することはできないが、「スローシャッター」という形で1/8秒〜1秒までの変更が可能。そのほか、クール/ウォーム/白黒/セピアと4種類の「カラーエフェクト」、ナチュラル/ヴィヴィッドという「画質調整」も選べる。
また、アスペクト比を通常の4:3から3:2、16:9に変更できるが、DMC-LX1とは異なり、撮像素子の一部を使う形での比率変更にとどまる。また、最大解像度を使わない場合にのみ利用できるEX光学ズームを使い、最大で5倍までの疑似的な光学ズームを利用することも可能だ。
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