PlayStation 2でドルビープロロジックII対応のゲーム(ナムコ 「エースコンバット・ゼロ ザ・ベルカン・ウォー」)もプレイしてみたが、これがなかなかしっくりくる。高速で飛来するジェット機の音がかなりの迫力を伴って再現される。本田雅一氏もSE-DIR2000Cのレビューで述べているが、ドルビープロロジックIIとヘッドフォンの相性はいいようだ。
結論から言ってしまうと、非常に面白いアイテムだ。8基のドライブユニットを内蔵すると聞くとアレゲな印象を受けてしまうが、再生されるサウンドの迫力十分で、サラウンド感は想像以上。さすがはDolby Laboratories認定といったところだ。リアの存在感はどうしても薄くなりがちだが、前述したようにボリューム調整でかなり緩和できる。
試用中に気になったのが、PCでの利用中に「ブツ、ブツ」というノイズが頻繁にのってしまうこと。発生条件は特定できなかったが、オールエイによれば、「PCは内部で音声を完全にビットストリーム処理していない場合があり、そうした場合にノイズが発生するケースが考えられる」とのことだ。光デジタル音声出力を備えるPCは珍しくないが、あくまでもAV機器/家庭用ゲーム機での利用を前提とした製品と考えた方が良さそうだ。
機器の接続方法が明記されていないなど、マニュアルの作りがお世辞にも丁寧とは言えないのもマイナスだ。ある程度スキルのあるユーザーならば推測しながら利用できるかもしれないが、初めてサラウンド関連製品を購入するユーザーでは戸惑ってしまうだろう。また、DVDソフトでも採用が進んでいるDTSと、デジタル放送で使われるMPEG-2 AACに対応していないのも残念だ。
とはいえ、1万6800円ほど(ITmedia Shopping調べ)という価格でフルスペック ドルビーデジタル5.1ch対応のヘッドフォンが購入できるのだから、コストパフォーマンスはかなり高い。深夜のDVD鑑賞のお供に、また、家庭用ゲーム機のプラスワンアイテムとして勧められる製品といえる。
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