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広角も望遠もブレ補正も接写もOK――リコー「Caplio R4」レビュー(2/5 ページ)

» 2006年04月17日 17時33分 公開
[永山昌克,ITmedia]

手ブレ補正付き7.1倍ズームを堪能する

 試用では、光学7.1倍ズームを十二分に味わうことができた。標準的な光学3倍クラスのコンパクトデジカメに比べ、焦点距離がワイド側にもテレ側にも強いので、構図の自由度が格段に高く、撮る楽しみを満喫できる。

 例えば下の作例のように、同じ観覧車を撮る場合でも、ズームのワイド側を利用して近景と絡めたり、ズームの中間域にしてほかの被写体と組み合わせたり、テレ側で引き付けて撮ったりできるなど、様々な構図のバリエーションを試せる。

photo マクロモードを選び、ワイド寄りの焦点距離で撮影。近景に花を、遠景に観覧車を配置した。感度は最低のISO64にセットし、内蔵ストロボを強制発光
photo 100ミリ相当付近の焦点距離を使い、オブジェと観覧車が重なる位置から撮影。ワイドからテレまで細かくズーミングでき、微妙な構図の調整も簡単
photo ズームのテレ端を使い、遠近感を圧縮した構図を狙った。200ミリ相当の焦点距離は、超望遠とはいえないが、遠くの被写体を引き付けた撮影ができる。なお、もちろん3カットとも撮影位置は異なる

 手ブレ補正は、内蔵のセンサーがブレを検出し、そのブレ量に応じてCCDそのものを動かして補正する仕組みだ。他社の多くの手ブレ補正機能とは異なり、「常時補正」と「撮影時補正」の切り替えはできず、手ブレ補正ONの場合はいつも「撮影時補正」の状態となる。したがって液晶上では補正の効果を確認できない。特にズームのテレ側を使う場合には画面が安定しないのがやや気になるが、補正の効果自体は十分にある。

 下の作例はそれぞれ、ズームのワイド付近でシャッター速度1/2秒、中間域で1/3秒、テレ端で1/12秒という難条件だったが、補正の効果によってブレずにシャープに写っている。ただし、いずれも三脚は使っていないが、その場にあった台や手摺りにカメラを押し当てて慎重にシャッターを押した結果だ。まったくの手持ちで撮る場合には、もう少し感度を上げ、シャッター速度を高めたほうが安全だろう。

photo マクロモードを使用し、約32ミリ相当になるワイド寄りの焦点距離で撮影。ガラスケースにレンズを押し付けて数カット撮ったが、シャッター速度1/2秒でも約半数のカットはブレなかった
photo 手摺りの上にカメラを置き、手で支えながら撮影した。感度はISO200を選んだので、ややノイジーだが、三脚なしで手軽にスナップできるメリットは大きい
photo 噴水の周辺はあまり絵にならない場所だったが、ズームのテレ端を使って見栄えのする部分だけを切り取って撮影した

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