「HOME/メニュー」ボタンを長押ししてメニューを呼び出し、プレイリストやアーティスト、アルバムから楽曲を選択することで楽曲が再生される。ただ、「HOME/メニュー」ボタンをワンプッシュすることで、「曲送り/戻し」ボタンを押すたびに1曲ずつ選曲される「曲操作モード」と、アルバム/フォルダ単位で再生できる「フォルダ操作モード」を切り替えられる。通常の利用時にはこちらを利用するほうが便利だろう。
ディスプレイの表示領域が狭いため、今現在どのモードで操作しているかを瞬時に判断するのは難しい。しかし、「曲操作モード」では曲名、「フォルダ操作モード」ではアルバム名/フォルダ名が表示されるほか、曲名またはアルバム名/フォルダ名の左にはどちらのモードで動作しているかを示すアイコンが表示されるので、利用しているうちに慣れるだろう。
ただ、どちらの操作モードを利用している場合でも1画面から同時にアルバム名/アーティスト名/曲名を確認はできないのはマイナスだ。頻繁に確認する内容でもないが、スクロールさせて表示するなど解決方法はあったはず。
付属ヘッドフォンはプラスチックの質感がやや安っぽい印象を与えるほか、イヤーパッドが付属してないので、耳へのフィット感もいまひとつ。ただ、組み合わせた際のサウンドは悪くない。輪郭のハッキリした元気のいいサウンドで、低音の存在感もある。ロックやダンス系の音楽を楽しむのに適しているように感じる。
3種のイコライザと5バンド調節が可能なユーザーイコライザのほか、音量レベルを均一化して聴きやすさを高める「Dynamic Normalizer」、電車内などでの“シャカシャカ”音を低減する「AVLS」なども備える。ユニークなのは、1分〜99分の間で再生時間を設定できる「Sport Timer」。ジョギングやジムトレーニングの際に活用したい機能だ。
スタミナぶりも健在で、USBを利用して1時間で充電が完了するほか、3分間の充電で3時間の再生が可能となっている。完全に充電された場合のバッテリー駆動時間は約28時間となっているので、日々の通勤で利用する限りでは週1回の充電で大丈夫そうだ。
スティックタイプのウォークマンとしては、現在もNW-E4xxとNW-A6xxが販売されているが、それらと比較するとディスプレイから得られる情報量は少ない。操作性についても、“ひねる”というアクションを活用したジョグシャトルを搭載した前者の方が個人的には好ましく感じる。全体の質感とあわせて考えても、よく言えばシンプル、悪く言えばチープな印象はぬぐえない。
しかし、価格はかなり抑えられている。直販サイト「ソニースタイル」での価格は512Mバイト版のNW-E002で9980円、1Gバイト版のNW-003でも1万2800円、2Gバイト版のNW-005でも1万7800円だ。この価格帯はiPod nano(1万7800円/2万1800円/2万7800円)とiPod shuffle(7900円/1万1900円)の中間に位置する。
直接的に価格で競合するiPod shuffleはディスプレイを備えておらず、ここは本製品のアドバンテージになる。iPod nanoと比較すれば価格がそのまま武器になる。低価格なポータブルプレーヤーを探しているユーザーには有力な選択肢になりうるだろう。また、AACに対応したことでiPodユーザーも手持ちのライブラリーをそのまま流用できる。普段はHDDタイプのiPodを使い、ジムやジョギングの際には本製品を使うという“二刀流”も可能となっており、そうした使い分けも面白いだろう。
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