次世代ホビーフェアのポケモンブースに設置されていたので、見た記憶のある人もいるかも知れない。絵札をカメラに向けても何も起きないが、「?」と書かれた裏面を向けると、ポケモンキャラクターが登場するのだ。フェアでは抽選システムとして使われていた。
これはNTTアドバンステクノロジの3D画像合成システム「AmazeART」を使用したデモの一例だ。このシステムはマーカー(黒など深い色の四角枠)をカメラが画像認識し、その部分にあらかじめ用意されたオブジェクトを合成し、画面へ映し出す。オブジェクトは同社の3D画像キャプチャシステム「AmazeCAP」で作成する必要がある。
マーカー(デモの場合はモンスターボール)の認識も高速で、マーカーを素早く動かしても、画面内のオブジェクトはほぼリアルタイムに追従してくる。「画像合成システムを使っている」と思わせる動作のもたつきは皆無だ。
松下電工も同様のデモを行っていた。NTTアドバンステクノロジのAmazeARTはマーカーを平面で認識していたが、松下電工は距離(奥行き)も感知できる「距離画像センサ」を使用することで、“奥行きのある合成平面”を作り出している。
この距離画像センサーは従来のレーザーを利用した距離センサーと異なり、近赤外線と特殊なCCDを組み合わせて距離を検出しているため、人体にも危険が少ない。セキュリティやロボット用センサーとしての実用化が期待されているという。
バーチャルリアリティっぽいアイテムといえばHMD(ヘッドマウントディスプレイ)。極東貿易が展示していたのは米Motion Research Corporation製の「MC1 SportVue」。オートバイのヘルメットなどに装着し、速度やエンジンの回転数を利用者へ伝えるデバイスだ。
オートバイに装着したモジュールで速度やエンジン回転数といった情報を取得し、ワイヤレスUSBでディスプレイユニットへ送信する。ディスプレイのLED輝度は3段階に調整可能だ。「スカウター感覚で身につけてください」とは担当者。米国では249ドルで既に販売されているが、国内については「道交法と電波法をクリアする必要があるため、現在調査中」とのことだ。
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