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いつかホテルで会えるかも?――デザイン家電「barouche」インタビュー(2/2 ページ)

» 2006年06月27日 10時48分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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――北米や欧州のホテル客室向けというお話ですが、ホテルをターゲットにした理由を教えて下さい。

 「これまで、ホテルの客室では家電を“隠す”方向にありました。たとえば部屋の中に大きな木目調の棚があって、観音開きの扉を開けると大きなブラウン管テレビが出てきたというような経験はありませんか? ホテルのインテリアの中で、家電は邪魔者扱い。ホテル向けのデザイン家電というのは、存在しなかったカテゴリなんです」

――それはなぜでしょう。

photo 23型液晶テレビ。台座部に2つの窪みがある

 「大手の家電メーカーは、大きな需要が見込めないと(特定用途向けの製品を)開発できないからです。しかし、われわれは小ロットでも対応できますし、たとえば液晶テレビのフチにオリジナルカラーを使用するなど、ホテルごとにオリジナリティを出すこともできます」

 「カラーバリエーションとしては、展示機のホワイトのほかにダークブラウンを用意していますが、実際にホテルの担当者と話をすると、やはり落ち着いた雰囲気の客室と統一感が出せるダークブラウンのほうが人気は高いようです」

 「さらに、ホテルに一括導入された場合には手厚いアフターサポートを行います。なにか客室で故障した場合でも、すぐに対応できるのもメリットでしょう」

――導入が決まったホテルはありますか?

 「米国のホテルチェーンと話をしています。具体名は挙げられませんが、アジアに新しいホテルを建設中なので、その客室をbaroucheで統一する方向で話が進んでいます」

――家電店で一般販売する予定はないのですか?

 「インテリアライフスタイル展に出品したものは、すべてホテル向けの製品です。われわれとしては、新しい販売ルートを開拓する目的もあり、現在のamadanaと一緒に売ることはありません」

 「ただ、今後登場する第2弾商品、第3弾商品では、旅行者が“自分で持っていく家電”もラインアップしたいと考えています。たとえば時計、イヤフォン、ドライヤー、シェーバーなどですが、これらはホテル内の売店などに並べて、一般の方々も購入できる形にすることを視野に入れています。ホテル側も自分のブランドで売る――つまり“barouche for ×××”(××はホテル名)といった形の話も具体的に進めています」

 「baroucheは、今までになかった家電シリーズです。われわれとしても、自信を持ってオススメできる商品だと考えています」

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