スカイパーフェクト・コミュニケーションズ(スカパー!)は6月27日、定時株主総会を開催し、HDD搭載受信機(DVR)を秋口に投入する計画であることを明らかにした。また110度CS放送の「スカパー! 110」については、デジタルチューナー搭載テレビの出荷数増を追い風に大幅な会員数増を目指す。
同社は専用チューナーを利用する「スカパー!」、110度CS放送の「スカパー! 110」、光ファイバを利用した「スカパー!光」の3サービスを主力とするマルチプラットフォーム戦略を推進しており、この基本戦略は継続される。
スカパー!はタイムシフト視聴可能なHDD搭載受信機のほか、マルチルーム視聴に対応した複数出力対応チューナーを投入する。これらはレンタルで提供する計画で、イメージとしてはJ:COMやイッツコムが加入者向けに提供しているHDD搭載STBに近いようだ。また、地デジの再送信も検討する。
スカパー!110については、地上デジタル放送の普及によって受信可能世帯数が増加していることから、ハイビジョンチャンネルの充実を図り、加入者獲得を目指す。現時点では映画専門チャンネル「スター・チャンネル HV」と、ワールドカップ専門チャンネルとして放送中の「スカチャン! HV」がハイビジョン放送を行っているが、ワールドカップが終了する7月10日以降は、スカチャン! HVをスポーツや演劇、ドラマ、アニメなどの総合チャンネルに再編し、ハイビジョン専門チャンネルとして運営していく。
なお、2005年度の総登録件数は410万件、新規契約件数が52万件で、営業収益は連結で823億2900万円。当期利益は3億5700万円と報告された。営業利益に比べて当期利益が低く計上されているが、これはチューナーレンタル事業を行うスカパー・マーケティングと、役務利用放送を手がけるオプティキャストがいずれもマイナスの経常利益を計上したためとなっている。
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