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8センチDVDにハイビジョン――ソニーから新HDハンディカム世界初のAVCHDビデオカメラ

» 2006年07月19日 13時54分 公開
[ITmedia]
photo 「HDR-UX1」

 ソニーは7月19日、高圧縮のHD(ハイディフィニション)ビデオカメラ規格「AVCHD」に準拠した“ハンディカム”「HDR-UX1」「HDR-SR1」を9月10日より順次販売開始すると発表した。価格はいずれもオープンで、実売想定価格は17万円前後/18万円前後。

 両製品とも、映像にはBlu-ray Discでも利用されているMPEG-4 AVC/H.264、音声にはドルビーデジタル(AC-3)もしくはリニアPCMを採用するデジタルビデオカメラ規格「AVCHD Ver1.0」に準拠。高精細なハイビジョン映像を高圧縮で記録することを可能としている。

 この規格は同社と松下電器産業が共同開発したもので、発表はそのものは2006年5月に行われている。先日は対応メディアをDVDのみならずHDDやSDメモリーカード、メモリースティックなどに広げる仕様拡張が行われた(関連記事1)(関連記事2)

photophoto 8センチDVDを使用する「HDR-UX1」(左)、30GバイトのHDDを搭載する「HDR-SR1」(右)

 「HDR-UX1」は記録メディアに8センチDVD、「HDR-SR1」は1.8インチ 30Gバイトの内蔵HDDを使用する。HDR-UX1はDVD-R/-RW/+RW/+R DLへの記録が可能。1080iでのハイビジョン録画が可能なほかSD画質でも録画可能となっており、用途に応じて切り替えられる。

 録画モードにはHQ+(15Mbps)/HQ(9Mbps)/SP(7Mbps)/LP(5Mbps)の4つが用意されており、HDR-UX1は最長約60分(DVD+R DL LPモード/5Mbps時)、HDR-SR1は最長約11時間の記録が可能(1080i LPモード/5Mbps時)だ。

 なお、HDR-UX1はメディアこそ8センチDVDを使用するが、1080i録画時の記録フォーマットはAVCHDとなるため、現在市販されているDVDプレーヤーやPCのDVD再生ソフトでは再生できない。今後発売される同社製Blu-ray DiscプレーヤーやDVDプレーヤー、プレイステーション 3ではAVCHD規格のディスクの再生に対応する予定となっている。

photophoto HDR-UX1の背面
photophoto 内部構造。メディアの違い以外は両モデルともほとんど同一構成になっているのが分かる

 撮像画素は、HDR-HC3にも搭載されている総画素数210万画素の1/3型クリアビッドCMOSセンサー。有効画素数は動画撮影時は143万画素(16:9)、静止画撮影時は199万画素(4:3)。搭載する画像処理エンジン「新エンハンスド イメージング プロセッサー」によって1秒間240フィードのスローモーション撮影が可能となっているほか、信号相関画素補間によって400万画素相当の静止画撮影も行える。

photophoto メニューにはヘルプ機能を搭載した(左)。液晶モニターは3.5型の従来のハイブリッド液晶に比べて色再現範囲やコントラストが高い「クリアフォト液晶プラス」

 レンズは光学10倍ズームを備えたカール ツァイス「バリオ・ゾナーT*」で、焦点距離は35ミリ換算で41.3〜485ミリ。動画撮影時には80倍のデジタルズームも可能だ。F値は1.8〜2.9。電子式の手ブレ補正機能も搭載する。

 本体サイズはHDR-UX1が76(幅)×89(高さ)×165(奥行き)ミリ、約660グラム。HDR-SR1が78(幅)×84(高さ)×165(奥行き)ミリ、約640グラム。標準添付のバッテリーでHDR-UX1は1時間35分(50分)、HDR-SR1は1時間40分(55分)の連続撮影が行える(カッコ内はズームやスタンバイ、電源ON/OFFなどを繰り返した実撮影時間)。

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