先日、アップルコンピュータが新しいiPodシリーズと映画配信サービスをリリースした。映画ダウンロードは国内では利用できないが、同社は「2007年のインターナショナル展開」を予告している。新しいiPodと映画配信について、米AppleのiTunes Label Relations and Music Programming担当ディレクターを務めるAlex Luke氏、iPodプロダクトマーケティング担当マネージャーのShawn Ellis氏、そしてワールドワイドMacハードウェアプロダクトマーケティング担当バイスプレジデントのDavid Moody氏に話を聞いた(以下、敬称略)。
――まず、新製品のポイントを教えて下さい。
Ellis: 第5世代iPodは、画面輝度が60%改善され、iTunesもギャップレス・プレイバックを可能にしました。また新しいサーチ機能を搭載したので、iPod上に持っているコンテンツの検索がとても容易になっています。
(製品説明は先日の記事と重なるため、ここでは割愛させていただく)。
それから、ゲームはもう楽しみましたか? 第5世代iPod向けにクイックホイールで操作できる9種類のゲームが発売されました。写真と同様、音楽を聴いている最中でもゲームをプレイできます。ゲームによっては効果音と音楽のボリュームをコントロールすることも可能です。
Luke: iTunes 7も大きく変わりました。2001年の登場以来、最大の強化といえます。たとえば、右上のViewは、従来の「リストビュー」にくわえ、アルバムアートを表示する「アルバムビュー」と「カバーフロービュー」(ジャケットを左右にめくっていく感覚でブラウズ)の3つとなり、切り替えて使用できます。
また、通常CDからリッピングした楽曲にはアルバムアートが付いていませんが、iTunes Storeのアカウントがあれば無償でダウンロードできるようになりました。アルバムアートは350万曲分を用意しています。これらのビューを活用すると、昔リッピングして忘れていたアルバムなどを再発見できるかもしれませんよ。
もう1つ、iTunes 7なら楽曲の移動が楽になります。たとえば自宅とオフィスで同じアカウントを使用している人は、iPodを会社に持っていくとシンクできます。
さらにコンテンツの作成サイドにとって大きいのは、640×480ピクセルの高解像度をサポートしたことです。音楽ビデオ、TVも合わせ、すべてが4倍の解像度になりました。
――ギャップレス・プレイバックですが、第1世代iPodの頃から指摘されていた問題でした。ここまで対応が遅くなった理由は何でしょう。
Luke: ギャップレス・プレイバックという機能は、おそらく皆さんに楽しんでもらえるものになると思います。「iTunes 7」、第5世代「iPod」、そして「iPod nano」。すべてでサポートできるようになり、もともと音源が録音された状態で――たとえばライブであれ、スタジオ録音であれ、制作者の意図通りの再生ができることになりました。
タイミングの件ですが、われわれはギャップレス・プレイバックを提供するにあたり、正しく動作する“出来上がったもの”として、つまりフルサービスのソリューションとして提供したかったのです。たとえば「iTunes Store」には「クラシックライブラリ」というコンテンツがあります(注:クラシックはギャップレス再生の恩恵を受けるコンテンツが多い)。iTunesとiPodの両方が正しくサポートできて、はじめてフルサービスとなり得るわけです。そのための時間だったと考えてください。
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