最後は究極の広角レンズ、8ミリの円形魚眼。
シグマの「8mm F3.5 EX DG 円形魚眼レンズ」。円形魚眼というのは上下左右180度すべてを1枚の円に収めようというレンズだ。
ただし、現在デジタル一眼レフ用の円形魚眼レンズは市販されてない。35ミリフィルム用のレンズだと、撮像素子が小さい関係で、全体が入らない。上下が切れちゃうのだ。
本来35ミリフィルムサイズのレンズ用に設計された魚眼レンズをAPS-Cサイズのデジタル一眼レフに装着して撮るとこんな風になってしまう。左右はかろうじて端っこまで入るが、上下が思い切り切れてしまうので、円形にならないのだ。
残念。でも、左右は180度入ってるわけだし、これでも魚眼の面白さは分かる。
円形の面白さは、周辺に向かってギュワンと球形に歪曲された姿が映ること。もうひとつは至近距離まで近寄って撮れること。だからこんな写真を撮ることができる。
真上から撮ると世界がこんな風に歪んで写る。
さらに、面白そうだったので、反射するミラーボール(クリスマスツリーの飾りですな)を撮ってみた。
ついでに夜景も。実は手ブレの影響ってレンズが広角になればなるほどでなくなるので、超広角ともなると夜の手持ち撮影も可能だ。
上下は切れちゃってるけど、左右は180度、上下も120度くらい写る円形魚眼の面白さは味わえるかと思う。
でも結局、APS-Cサイズ専用魚眼レンズが登場しない限り、完全な円形は楽しめないということ、でもそこさえ割り切れば魚眼ならではの楽しさはあるということ。この2点がポイント。
なお、APS-Cサイズのデジタル一眼レフ用「対角魚眼レンズ」は出ている。円形魚眼は上下左右すべてが180度になるのに対し、対角魚眼は「対角線が180度」(だから上下と左右は180度より少し狭い)である。
例えば、さっきの並木道を対角魚眼で撮るとこんな感じになる。
常用するレンズではないけれども、道楽系レンズとしてひとつ持っておくと面白いかもしれない。
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