シャープは2月20日、液晶テレビ「AQUOS」の新商品群を3月10日より順次販売開始すると発表した。フラグシップとなる「R」シリーズと、パーソナル向けを狙う「D」シリーズが用意され、価格はいずれもオープン。
Rシリーズはいずれも従来比の倍となる120MHz駆動の倍速駆動パネル「倍速ASV液晶パネル」を搭載。既存製品では1秒間に60枚の映像で描写される動画に対し、中間映像を生成、補正するアルゴリズムを搭載することで、残像感の減少させ、動きの速い映像も鮮明に映し出す。
中間映像を生成することによって残像感を減少させる技術は、日本ビクターらが先行しており、年頭のInternational CESでも液晶テレビメーカー各社が導入を発表していた。同社も北米向けモデルに同技術を実装、既に出荷を開始している。新製品についてシャープでは「業界で初めてフルHDパネルに倍速駆動技術を導入、製品化した」と胸をはる。
Rシリーズの製品ラインアップは以下の通り。大画面化の要求に応え、最大サイズは65V型となった。サイドスピーカータイプは用意されず、全モデルアンダースピーカーとなっている。パネル解像度はもちろん、いずれもフルHD(1920×1080)だ。
製品名 | 画面サイズ | 本体サイズ(幅×奥行き×高さ センチ) | 最薄部(センチ) | 実売想定価格 |
---|---|---|---|---|
LC-65RX1W | 65V | 157.9×12.4×98.2 | 9.6 | 100万円前後 |
LC-57RX1W | 57V | 139.1×12.3×87.4 | 9.5 | 90万円前後 |
LC-52RX1W | 52V | 127.4×9.3×81 | 8.5 | 65万円前後 |
LC-46RX1W | 46V | 113.8×9.3×73 | 8.5 | 55万円前後 |
LC-42RX1W | 42V | 103.8×8.8×67.9 | 8.5 | 50万円前後 |
コントラスト比は従来比50%アップとなる暗室コントラスト3000:1を実現(既存モデル 「LC-52GX1W」は2000:1)したほか、深みのある“紅”を表現する4波長バックライトや、上下左右176度の広視野角と中間色の鮮明な表現を実現するマルチ画素といった、既存モデルに投入されている技術はすべて踏襲されている。
デザインは引き続き喜多俊之氏によって行われているが、シャーシ構造から見直しが進められ、「業界最薄・最軽量」(同社)を実現した。65VのLC-65RX1Wでも厚さは9.6センチ(ディスプレイ最薄部)、重さは約66キロ(テーブルスタンド装着時)に抑えられている。
インタフェースにはAQUOSファミリンク対応のHDMIを3系統のほか、i.Link(TS)を2系統、DVI-Iを1系統、D5入力端子を5系統装備。HDMI/D5/DVI-Iは1080pまで対応するほか、HDMIとD5は側面にもそれぞれ1系統ずつ用意されており、ゲーム機やビデオカメラなどの接続も容易に行える。また、高速赤外線通信「IrSS」の受信インタフェースも搭載しており、対応携帯電話やデジカメの写真をワイヤレスで受信し、画面に映し出せる。
チューナーは3波対応デジタルチューナーを2基搭載しており、2番組同時表示やレコーダーへの録画出力にも対応する。先日発表された「ハイブリッド録画機能」を搭載した同社製Blu-ray Discプレーヤー「BD-HP1」(関連記事)を接続すればBlu-ray Discへの録画も行える。
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