その他の設定はMENUボタンを押してメニューを表示して行う。操作音やシャッター音を一括してオン/オフする「消音モード」が独立して設けられているのが特徴的で、普段は音を出し、シャッター音の目立つ静かな場所では音を消す、といった動作が簡単に行える。
MENUボタンを押してメニュー画面を立ち上げ、そのままOKボタンを押すと撮影メニューにアクセスできる。撮影メニューではホワイトバランスやISO感度、連写、測光、AF方式などが設定できる。
ただ、ファンクションメニューで設定できるホワイトバランスやISO感度が画面上に表示されるのはちょっと疑問を感じる。あまり設定項目は多くないが、ファンクションメニューに割り当てられている項目をさらにメニュー画面のアクセスしやすい場所に配置する必要はないと思う。
シーンモードはモードダイヤルをSCNにすると、最初に作例が表示され、少し遅れてモードの説明が表示される分かりやすい設計で、OKボタンを押すとモードが確定する。
シーンモードによってファンクションメニューで設定できる項目は変わるが、変更できるのはホワイトバランスと測光モードぐらい。また、シーンモードを切り替える際にはMENUボタンを押し、さらに十字キーの下を押す必要があるので、少し手間がかかる。
全般的に、ファンクションメニューによる操作性の良さが光るインタフェースといえる。画面にファンクションメニューを表示したままシャッターボタンを半押しするとすぐに撮影に移行し、撮影後には再び同じ画面が表示されるので、設定を変えながら撮影するときには便利だ。
なんといってもμ760の魅力は生活防水機能。μシリーズの生活防水はおなじみの機能ではあるが、やはりあるのとないのでは大違いの機能で、多少の水しぶきならものともしないで撮影できるので撮影の幅が広がる。
防水/防塵/耐寒/耐衝撃性能を備えた「μ770SW」ほどタフではないので、水の中につけたり落としたりといったムチャはできないが、それでも水際ではね回る子どもを撮ったり、スキー場で撮影したりとさまざまなシーンで安心して使える。
μ760はCCDシフト方式の手ブレ補正機能を搭載。オリンパスは長らく手ブレ補正が弱い分野であったが、ついにμシリーズでも手ブレ補正をサポートしてきた。搭載するのは光学3倍ズームのレンズなので望遠撮影時の手ブレ補正というより、暗所での手ブレを防ぐことを主目的としたものといえる。
これまでのオリンパス製品ではISO1600といった高感度撮影で手ブレ・被写体ブレを防いでいたが、これにCCDシフト方式の手ブレ補正を加えることで、静物の撮影のような、被写体ブレが気にならないシーンであれば低感度で撮影し、高画質にブレのない写真を記録できるようになった。
その効果のほどは、確かに低速のシャッタースピードでもブレずに撮影できる率が向上しているのが感じられ、高感度と組み合わせれば多くのシーンでブレを抑えた撮影ができそう。
とはいえ、その効果は限定的。定評のある松下電器産業やキヤノンなどの手ブレ補正に比べて、効きが弱いような気がする。同じシーンで、たとえばキヤノンの「PowerShot G7」で撮ったものは(シャッタースピードがほぼ同等でも)手ブレしなかったのに対し、μ760では手ブレしてしまったシーンがあった。
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