三菱電機は8月21日、家庭用冷蔵庫では世界初(同社)となる、食品の細胞破壊を抑え食感が落ちにくい「瞬間微粒子凍結」が可能な冷蔵庫を発表した。センター開きタイプのGシリーズが4モデル、片開きタイプのSシリーズが2モデルで、価格はいずれもオープン。


「見せる家電」として、インテリア性を重視したデザインを採用。Gシリーズはピュアホワイト、プラチナブラウン、ウォームステンレス、プレミアムウッドの4色(左)に加え、最大内容積の「MR-G57N」は漆塗りをイメージした“漆茜(あかね)”をラインアップする(中央)。Sシリーズは「MR-S45N」がピュアホワイト、ウォームステンレスの2色、「MR-S40N」がプラチナブラウンを加えた3色| 品番 | タイプ | 定格内容積 | サイズ(横幅×高さ×奥行き) | 実売想定価格 | 発売日 |
|---|---|---|---|---|---|
| MR-G57N | センター開き(Gシリーズ) | 565リットル | 745×1821×728ミリ | 28万円前後 | 11月1日 |
| MR-G52N | 515リットル | 685×1821×728ミリ | 26万円前後 | 9月25日 | |
| MR-G47N | 465リットル | 685×1821×673ミリ | 24万円前後 | 9月25日 | |
| MR-G42N | 415リットル | 650×1811×654ミリ | 22万円前後 | 10月25日 | |
| MR-S45N | 片開き(Sシリーズ) | 445リットル | 685×1798×699ミリ | 21万円前後 | 11月15日 |
| MR-S40N | 401リットル | 600×1798×699ミリ | 19万円前後 | 10月25日 | |
新製品が搭載する“「瞬」冷凍ルーム”は、じっくりと安定した冷やし方によって、通常では凍結が始まる温度を超えても凍り始めない「過冷却」の状態を作り出す。その後さらに強く冷却することで、食品が一瞬で凍る「瞬間微粒子凍結」が起こる。この冷凍では食品内部にできる氷の粒がきめ細かくなるため、従来の冷凍より食品の細胞破壊が抑えられ、野菜のシャキシャキ感や、肉・魚のジューシーさが損なわれない。また、これまで冷凍に向かないとされていたジャガイモやタケノコでも、冷凍前と同じ歯ごたえが得られるという。
この「瞬」冷凍ルームは、同社エアコン製品の技術を応用した“気流コントロール”によって、各場所の温度を均一に保つことができる。また、赤外線センサーを搭載し、食品の内側と外側の温度を感知。両温度が均一になるよう冷気をコントロールするほか、異なる温度の食品を入れた場合でも、センサーが温度の平均値を導き出しゆっくりと冷やすことで、過冷却状態にすることができる。

過冷却状態の水を器に注ぐと、落下の衝撃で一気に氷に変化していく(左)。「瞬」冷凍では食品の内部と外部が同時に凍り始めるので、氷の層や針状の結晶ができにくい。実際に従来の冷蔵庫と新製品で作ったフローズンヨーグルトを食べ比べると、舌触りの違いがはっきりとわかったコンパクトで大容量をコンセプトに、内容積565リットルの上位モデルも用意。冷蔵室には棚の高さをレバーで簡単に調節できる「動くん棚」を全モデル備えた。また、Gシリーズは最下部の動くん棚を調節することで最大縦幅222ミリのスペースが生まれ、500ミリリットルのペットボトルを立てて収納できる。
そのほか、LEDライトで葉物野菜の光合成を促し、ビタミンCを増やす「ビタミン増量野菜室」や、凍ったままでも包丁が通りやすい「切れちゃう冷凍」機能、澄んだ氷が作れる「透明光製氷」機能などを搭載する。
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