次に紹介するのは、FEEL DESIGNブースで見つけたイタリア製のユニークな照明器具「muvis」(ムービス)。曲線を多用したスタンドにハロゲンランプを3つ並べたカラフルな照明器具で、リモコンで照明の向きや角度、明るさなどを自在に変えることができる。
スタンド部には、縦軸/横軸を各180度動かす回転機構を搭載。リモコンには方向キーのほか、照度を変える「Lum」キーや数字キーがあり、各数字キーには任意の角度や明るさをメモリー可能。ボタンをワンプッシュするだけで、明るいスポットライトが真っ赤な夕焼けに変化する。
色が変わる仕組みは、中央のハロゲンランプに取り付けたフィルターだ。たとえば赤い光にするフィルター(赤以外の光を遮断する)を着け、中央のランプだけを点けて壁に向ければキレイな“夕焼け”。中央のライトを消し、左右のランプを点灯して部屋の内側に向けるとスポットライトになる仕組みだ。muvisは最大で19の設定をメモリーしておける。
FEEL DESIGNでは、muvisを2008年の春頃に国内で発売する予定だ。ボディカラーはオレンジ、ブラック、ホワイトの3種類にくわえ、「特注で何色か追加する予定もある」という。価格は10万円程度になる見込みだ。
なお、muvisはイタリア製のためハロゲンランプのソケット形状が日本のものと異なり、国内で流通しているランプをそのまま流用することはできない。このため同社では交換用のランプも一緒に扱う予定だという。ちょっと手間はかかるかもしれないが、室内のイメージをボタン1つで変えることのできる照明。ちょっと物欲をそそられる。
次はちょっと目線を変えて、部屋の作りそのものを変えるシステムを取り上げよう。
フクビ化学工業が出展した「リフォジュール スターシステム」は、アルミ製のフレームと塩ビシート(特殊配合樹脂製シート)を組み合わせ、さまざまな構造体を作る技術だ。そのメリットは、とにかく“軽い”こと。フレームで枠を作り、その上に温めたシートを伸ばして張り上げると、壁や天井、重厚にみえる柱まで、何でも形にすることができるという。
塩ビシートにはカラフルな印刷が可能で、光沢があるものからメタリックなもの、あるいは模様や絵画を印刷することもできる。上の写真をみてほしい。映っている女性の顔や月などはすべて塩ビシートに印刷されたもの。シートで立体的に構造体を作り、下に照明を組み込めば、光るオブジェが出来上がる。
「スターシステムなら、長いチューブ状のものから数メートル規模の人型オブジェ、波打つ曲線の展示物など、どんなデザインにも対応できます。イベント会場やお洒落な店舗に使われることが多いですが、自宅のリフォームに使う人もいます」(同社)。
価格は企画や施工といった費用を含むため一概にいえないが、少なくともシートのコストはさほど高くない。同社が使う塩ビシートの場合は、100平方メートル以上の大きさで1平方メートルあたり3万円程度だという。「ただ、月のようなプリントの場合は、フランスの工場に送るため少し時間がかかります」。自宅をアートな空間にリフォームできる塩ビシート。広い部屋に住んでいる人はためしてほしい。
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