2007年に大ヒットしたデジタル一眼レフといえば、ニコンの「D40」と「D40X」。性能面ではさほど突出していないこのカメラが大ヒットした理由は、安さのみならず、小さくて軽くて丸っこくて可愛いというデザインが大きかったと思う。一眼レフらしいゴツさや大仰さがまったくなく、気楽に手に取れるかわいさがあったのだ。高機能と堅牢性を要求されるハイエンドモデルにはできない芸当である。
そして2008年になり、後から登場したD40Xをリプレースする後継機がもう登場した。それが「D60」だ。610万画素のD40はそのまま低価格&小型軽量一眼レフとして残り、画素数くらいしか差別化のポイントがなかったD40Xが一足先に入れ替わると思っていい。
これで、「D40」→「D60」→「D80」とニコンのアマチュア向けデジタル一眼レフがきれいに並んだわけだ。型番は大きく変わったが、D40XとD60の違いはさほど多くない。写真を見ると分かるようにボディのデザインはほとんど一緒、重さもほぼ同じである。
新しくなったのは主に3点。
ひとつはフィルタを振動させてホコリをふるい落とす「イメージセンサークリーニング機構」を搭載したこと。
ふたつめは内部のデジタル処理。撮影時のホワイトバランス設定がより細かくなり、「アクティブDライティング機能」が搭載された。再生時は簡易レタッチ・現像機能が利用できる。
みっつめはレンズキットに付属するレンズ。小型軽量の18-55ミリレンズが手ブレ補正付きになった。ニコンやキヤノンのデジタル一眼レフはボディに手ブレ補正機構を内蔵してないため、手ブレ補正するにはレンズ側にその機構が必要だ。レンズキットの軽量レンズにそれが搭載されたのは朗報といえよう。
前述したとおり、ボディは基本的にD40Xと同じと思っていい。重さも約495グラムと500グラムを切っており、D40系の気軽さを受け継いだ軽量コンパクト一眼レフである。
レリーズボタンの周りにある電源スイッチを人差し指で回すと(グリップした状態で電源のオンオフができるのは使っていてとても便利)撮影がはじまる。起動はちょっと遅くなった。起動時に「イメージセンサークリーニング」が入るからだ。
ただこれは設定で電源オン/オフ時のいずれに動作するか、手動にするかを選べる。センサークリーニングが入っても起動はさほど遅くならないので、気にならなければオン時に作動させるのがよいし、気になるのなら、オフ時のみでもいいだろう。
レンズ交換を一切しなくてもホコリは付着するものなので、完全に手動にしちゃうのはあまり勧めない。
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