これまで、タッチパネル搭載のコンパクトデジタルカメラといえば、3モデル(DSC-T300、DSC-T2、DSC-T70)を展開するソニーの「サイバーショット Tシリーズ」が代表格だろう。これらはそのタッチパネルによって“指で触る”という直感的な操作を可能としているが、その斬新さ故か、追従するメーカーもほぼないという状態が続いていた。
しかし、この度、パナソニックが「LUMIX」シリーズにタッチパネル液晶を搭載機「DMC-FX500」を用意してきた。タッチパネルの操作性を中心にレビューしてみよう。
DMC-FX500(以下FX500)の本体サイズは、約94.9(幅)×57.1(高さ)×22.9(奥行き)ミリ、約155グラム。同じく1/2.33型・有効1010万画素CCDを搭載する「DMC-FX35」(レビュー)と比べて重さは30グラムほど重くなっているほか、奥行きも0.9ミリほど厚くなっている。
背面は通常のボディに黒いプラスチックカバーを貼り付けたという感じで、真横から見ると液晶部分が出っ張っているように見える。これはタッチパネルを搭載したことによるもの。その分だけが厚くなったと見てよさそうだ。
タッチパネルのいいところは、画面に触るだけで操作できる直感的な操作感を実現した点だ。本製品も、タッチパネル液晶搭載ならではという独自の使い勝手を実現している。
FX500は「モード」ボタンを押すと「インテリジェントオート」「シーンモード」などの撮影モード選択画面になる。従来のLUMIXシリーズならば、そこから十字キーとボタンで選択するが、本製品は表示されるアイコンを指でタッチしてモードを選択するようになっている。
撮影モードでは、画面のタッチしたところにピントを合わせる機能を搭載。まず、画面右下のAF/AEアイコンをタッチすると「タッチ動体追尾AF/AE」が動作し、指でタッチしたところにシャッターボタンを半押ししなくてもピントと露出を合わせてくれる。面白いの、AF/AEを合わせた被写体にAF枠がロックし、自動で追尾してくれる、という点。
被写体が動物や子どものように動く被写体でも、比較的正確にAF枠が追随してくれるので、あとはシャッターボタン一気押しで撮影すればいい。一般的なコンパクトデジカメと同等のシャッタータイムラグがあるので、動体を完ぺきにとらえるのは難しいが、それでも意外に使えそうという印象。
難点はわざわざAF/AEアイコンをタッチしなければいけないこと。AF/AEアイコンをタッチするというワンアクションを挟まず、いきなり画面タッチしてAF/AEが動作してくれても良かった気がする。
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