露出補正やシャッタースピード、絞りの変更にもタッチパネルが使える。サイバーショットTシリーズでは、画面上にバーが表示され、+−アイコンをタッチすることで数値を変化させたが、FX500ではバー自体を指でなぞることで数値を変更できる。アイコンを何度もタッチするより素早い操作が可能で、希望通りの数値にピタッと止めるのはやや難しいものの、なめらかに指で操作できるので楽しい。
ただ、露出補正などを行う場合もAF/AE時と同じく、画面下部のアイコンなどをタッチしてからでないと使えない。また、タッチパネルによるAF/AEと撮影パラーメータ設定は排他利用で、露出補正などをしている場合は画面をタッチしてのAF/AEは行えず、AF/AEアイコン利用時は画面を触って露出補正などを行うことはできない。
再生モードでは、単画像表示時に右下の虫眼鏡アイコンをタッチしたうえで画面に触れると、そこを中心にして画像が拡大表示される。続けて押すと連続的に画像が拡大する。拡大した状態で指を画面にタッチしたまま動かすと、それにあせて画像も動く。個人的な印象だと、サイバーショットTシリーズよりも画像移動の動きはなめらかで、感圧式のタッチパネルにしては良好な感触だった。
画像送りは、左右の矢印アイコンをタッチする。サムネイル表示、カレンダー表示時にはサムネイルをクリックすればその画像を拡大表示してくれるので直感的だ。
FX500はタッチパネルと従来のボタン操作を共存させている点も特徴だ。
サイバーショットTシリーズはほとんどの操作をタッチパネルに任せていたが、FX500は基本的な撮影/再生に関する操作がボタンでも行える。どちらの使い方にも対応しているため、“使ってみたもののどうしてもタッチパネルになじめない”という場合でも問題はない。
どうしてもタッチパネルに目がいくが、基本的な操作性も十分に練り込まれている。背面の十字キーはジョイスティック型で、DMC-FX50(レビュー)に搭載されていたものと同タイプ。操作性は良好で、「押す」というよりも「倒す」という動作だが押すよりも素早い操作ができるように感じた。
撮影時は、「Q.MENU」(クイックメニュー)ボタンで画面上部に撮影設定が並び、十字キーで素早く選択する仕組み。撮影モードによって現れるメニューが異なる。インテリジェントオートモードやシーンモードでは選択できる項目が少なく、マニュアルモードではISO感度や暗部補正などが選択できるようになる。
この辺りの操作性はFX35(レビュー)とおおむね変わらない。5つのシーンを自動認識するおまかせiAモードも同じだ。おまかせiAモードでは、画面内に人の顔があれば「顔認識」、屋外の景色なら「風景認識」、被写体に近ければ「接写認識」、夜の撮影なら「顔&夜景認識」、それ以外なら「動き認識」という5つの認識モードを備えており、カメラを向けるだけで自動的にシーンが判断される。
顔認識ならば顔検出機能が働いたり、接写認識ならマクロモードに切り替わったりと、本来なら手動で行わなければならない項目・機能が自動で設定されるため、初心者は迷うことなく、上級者でも手間なしに適切な設定で撮影できる。シーンの判別精度も高く、認識スピードも速いので十分常用できるレベル。普段のスナップ撮影であればおまかせiAモードに設定しておけばいいだろう。
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