ヤフーは5月14日、ハイビジョンテレビ向けサービス「Yahoo! JAPAN for AQUOS」を5月29日より開始すると発表した。対応するシャープ製の液晶テレビ「AQUOS」へ、“テレビ向き”のコンテンツをインターネット経由で提供する。
利用可能なAQUOSはRXシリーズ「LC-65RX1W」「LC-57RX1W」「LC-52RX1W」「LC-46RX1W」「LC-42RX1W」、GXシリーズ「LC-52GX1W/2W/3W/4W」「LC-46GX1W/2W/3W/4W」「LC-42GX1W/2W/3W/4W」「LC-37GX1W/2W/3W/4W」「LC-52GX10/30/35/45」「LC-46GX10/30/35/45」、Tシリーズ「LV-65TH1」「LV-52TH1」の31機種。アクトビラや「DoTV デジ×マガ」と同じく、AQUOS.jpのオーナーズラウンジ画面から「Yahoo! JAPAN for AQUOS」を選択することで利用できる。
サービス開始当初は「ニュース」「天気」「検索ランキング」「映画情報」「テレビでえほん」「地図」など12のコンテンツを用意する。利用料金は無料。基本的には既存のコンテンツをデジタルテレビ向けにカスタマイズしたものとなるが、テレビリモコンで容易に操作できる操作性や、トップ画面を一定時間放置しておくと各種コンテンツをダイジェスト再生する機能なども備える。
地図については、国内で初めて(同社)フルハイビジョンの画面解像度に対応した情報が提供され、飲食店情報を重ねて表示することもできる。「Yahoo!ショッピング売れ筋商品ランキング」「Yahoo!オークション人気キーワードランキング」など、ショッピング/オークションに関するコンテンツも用意されるが、決済手段を持たないため、画面へQRコードを表示し、携帯サイトへ誘導する。
同社はモバイル向けなども含めると現在100以上のサービスを提供しているが、本サービスはテレビ向けへ特化するにあたり、「個人ではなく家族」「子どもからお年寄りまで操作できるデザイン」「解像度などハイビジョンテレビの特質を生かした表現」の3つを基本コンセプトに据えた。「放送とは違うテレビの使い方、PCとも違うネットの楽しみ方を提案したい」(同社)。
ただ、「テレビでネット」というサービス自体は目新しいものではなく、家庭のテレビがインターネットに接続されている数そのものもあまり多いとは言えないのが現状だ。ヤフーの喜多埜裕明氏(取締役 COO)も「(テレビでインターネットを楽しむというユーザー層、ユーザー数などは)正直なところ分からない部分が多すぎる」と現状を認める。
しかし、日立製作所が6月に独自ポータルサイト「Wooonet」を開設する予定であるほか、東芝は4月に“REGZA”「Z3500シリーズ」へアクトビラの動画コンテンツを楽しめるバージョンアップを提供するなど、テレビメーカー側でインターネットサービスを積極的に取り入れようという気運も高まっている。
喜多埜氏はこうした動きを背景に、「2008年はネットテレビ元年になるのではないか。生活のさまざまな局面でヤフーのサービスを利用してもらいたい。利用可能台数でも出荷台数でも、利用者数でも“100万”という数字がキーとなる。まずは、その数字を目指す」と“テレビでネット”への期待感を述べた。
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