今年前半に登場したキヤノンのエントリー向きデジタル一眼レフ機には、3月発売の「EOS Kiss X2」と6月発売の「EOS Kiss F」の2台がある。どちらもビギナーやファミリー層をメインターゲットにした入門機で、基本的なデザインや操作性は共通している。
両機の関係は、EOS Kiss X2(以下 X2)からいつくかの機能を省き、撮像素子や液晶、AFなどのスペックを落とすことで、より低価格を実現したのがEOS Kiss F(以下 F)ということなる。主な違いは、以下の15点だ。
このうち、使用中に気になったのは(9)の連写の違いだ。EOS Kiss Fの連写スピードはJPEGの場合、最高で秒間3コマ。エントリー機としては標準的なスピードである。連続撮影可能枚数514枚も十分といえる。ただし、RAWやRAW+JPEGモードを選択すると、最高で秒間1.5コマに低下し、連続撮影可能枚数もRAWで5枚、RAW+JPEGで4枚と大幅に減る。
またJPEGの場合でも、カスタムメニューから高感度ノイズ低減を「する」に設定すると、「連続撮影とホワイトバランスブラケティングができなくなります」という警告が表示される。連写については割りきりが必要だろう。
それ以外の面は、特に不満や不都合はなく、エントリー向きデジタル一眼として快適な操作感と必要十分な機能を備えている。電源オンから約0.1秒で素早く起動し、7点測距のAFはてきぱきと作動する。撮影モードはフルオートからフルマニュアルまで12モードを選択でき、電源オン/オフの際に働くセンサークリーニングや、キットレンズによる手ブレ補正、明るさに応じて感度を自動調整するISOオート機能などに対応する。
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