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» 2008年07月10日 16時00分 公開

今日から始めるデジカメ撮影術:第100回 デジタルカメラと基本の関係 (3/4)

[荻窪圭,ITmedia]

AFとライブビュー

 コンパクトデジカメと一眼レフを比べると違いはたくさんある。

 ひとつは撮像素子のサイズに起因する違いで、画質が違うし高感度時の絵も違うし、ボケも違う。ボケの話は以前に紹介した。

 根本的なのはカメラの構造に起因する違いだ。

 一眼レフの「レフ」は「レフレックス」の略。レンズの奥にミラーボックスがあり、レンズから入った光は普段はミラーで上に反射して、ファインダーの接眼部に抜ける。それを見て撮影するわけだ。

 シャッターを押すと45度の角度についているミラーが上にあがって(当然、ファインダーはブラックアウトする)、光がミラーボックスの奥にある撮像素子に当たる。で、撮影される。

ミラーがダウンした状態。鏡に写っているのは、ファインダーの向こうに置いた人形である(写真=左)。分かりやすいように斜めから撮ってみた。45度上を向いたミラーが分かる。これによってファインダーに像が写るのだ(写真=右)
撮影の瞬間、ミラーボックスが上がり、同時にシャッター幕が開くと、撮像素子に一瞬だけ光が当たる。これはそのときの状態だ。

 このミラーボックスはコンパクトデジカメにはないものだ。それによってオートフォーカスの挙動に大きな違いが出る。

 ピント合わせはレンズユニット内の一部のレンズを動かすことで焦点を合わせるという作業を行う。内部でレンズが前後に動いているわけだ。

 コンパクトデジカメはレンズをちょっとずつ動かしながら「撮像素子」が実際に捉えた映像をチェックし、コントラストが一番高くなったところを見付けるという方法を撮る(コントラスト検出式)。

 まあ「レンズを近距離から無限遠まで実際に動かして、それによる撮像素子上の映像の変化を見て、一番ピントが合ってると思われるところを見付ける」方式と思っていい。この方式の難点はAFスピードの遅さ。レンズをたくさん動かす必要があるので、AF速度向上が難しい。

 一眼レフは撮影の瞬間にしか撮像素子を使わないので、この方式は使えない。その代わり、AF専用のセンサーを別途持っており、そこで「位相検出方式」という方法でピントを合わせる。

 このメリットはAFが高速なこと。位相差検出AFは、レンズをどの方向にどれだけ動かせばいいか瞬時に判断するため、レンズの動きに無駄がなく、AFが高速になり、撮影がぐんと快適になる。

 デメリットは、AFセンサーが設置してある場所でしかAFが働かないことと、ミラーダウンしているときしかAFが働かないこと。AFセンサーが3カ所(「3点AF」などと表現されることもある)ならその3点以外ではピントを合わせられないので、被写体がそこになければピンボケになる。中には51点AFなんて機種もあるけど、それはまあハイエンド機の話で、エントリー向けの一眼レフでは多くても7点や11点だ。

斜め上からミラーアップした状態でのぞいてみた。撮像素子の前に長方形の穴が開いているが、この中にAFセンサーがある。実はミラーボックスのミラーは半透過式で、メインミラーを抜けた一部の光りが下にメインミラーの後ろにある小さなミラーに反射してここに入り、AFを行うという仕組みだ

 だから上手く使えば、コンパクトデジカメよりずっとシャッターチャンスに強いわけである。

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