マイケル・デル会長兼CEOが2008年4月に米フォーチュン誌主催のブレインストーム会議でスピーチした際に、「今年度末に発売予定」とされていたPCが「Studio Hybrid」だ。「標準的なミニタワー型デスクトップPCより81パーセント小さく、消費電力を70パーセント削減。筐体は再生素材を使用し、使用後はさらにリサイクルが可能」と、環境への配慮を前面に押し出した製品である。実際、デルはIT企業の中でも環境保護に積極的に取り組んでおり、2007年1月から大気中に排出される二酸化炭素による環境への影響を、二酸化炭素を吸収する森林を保護するための植林を行うことによって実質的に相殺する“カーボン・ニュートラル”に取り組んでおり、2008年度中には完全にカーボン・ニュートラル化を実現する見込みという。
今回は、こちらの記事で取り上げたミニノートPC「Inspiron mini」(仮称)は登場していないが、まずはグリーンPCと呼ばれていた「Studio Hybrid」が先に発売される。
製品の詳細はこちらの記事、動画記事はこちらで紹介しているが、より細かい部分を写真で見ていこう。
エコ面ばかりでなく、小型デスクトップPCとして見ても気になる要素が満載だ。まず目を引くのは、計7種類から選べる着脱可能なボディカバーだろう。ボディカラーはサファイアブルー/スレートグレー/トパーズオレンジ/ジェードグリーン/クォーツピンク/ルビーレッドの6色に加え、竹を使ったナチュラルバンブーがラインアップされる。ナチュラルバンブーはまさに竹でできており、一見したところPCとは思えない様相を呈する。ネジ1本で取り外せ、本体購入後もボディカバー単体で入手できるので、気分に応じて取り換えたり、部屋の模様替えなどでPCと雰囲気が合わなくなったりしても対応が可能だ。
ボディカバーは半透明のプラスチック製(ナチュラルバンブーを除く)なので、ボディの熱が気になるところだが、前面のスリットから吸気し、背面にある5センチ角の排気ファンで内部の熱を取り除くので問題はないだろう。
付属のスタンドを使うことで、縦置きと横置きをサポートするのも特徴だ。スタンド部にあるプラスチックパーツを組み替えることで縦置きと横置きに対応し、どちらの場合もスタンドのツメが本体に入り込むので、PCがぐらつく心配もない。細かいところでは、前面に表示される製品名のHybridロゴや光学メディアのイジェクトボタンが、縦/横置きに応じて向きが切り替わったり、横置き時は側面にあるDELLのロゴが消灯するなど気が利いている。前面は周囲がツヤ消し黒、中央部分は光沢の黒で、光学メディアのイジェクトボタンはタッチセンサだ。
ボディサイズは、評価機を実測したところ、横置き時で200(幅)×211(奥行き)×99(厚さ)ミリ、縦置き時で76(幅)×211(奥行き)×225(厚さ)ミリ(いずれもスタンドを含む)で、ボディカバーを取り除いた本体は横置き時で190(幅)×186(奥行き)×65(厚さ)ミリだった。重量はスタンド込みで約2.08キロ、本体のみで1.88キロほどあった。テレビサイドに置いたり、横置きでラックに入れたりと設置場所にはそれほど困らないサイズといえそうだ。
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