前述のようにスカパー!HDは映像コーデックにMPEG-4/AVCを利用しているため、既存のスカパー!チューナーでは視聴(デコード)できない。このためスカパー!では、新たに売り切り用としてソニー製の「DST-HD1」、およびレンタル向け(売り切りも可)の自社ブランドチューナーを用意した。いずれもHDMI端子を備え、ケーブル1本でハイビジョンテレビと接続できるほか、従来のスカバーも受信可能だ。
ソニー製チューナーは、同社の液晶テレビ「BRAVIA」(ブラビア)とHDMIで連携する「ブラビアリンク」が特徴。ブラビアの「おき楽リモコン」でスカパー!の電子番組表を呼び出したり、録画予約リストの表示などが可能になる。ただし、HDDなどは内蔵していないため、ハイビジョン番組を録画する場合も従来通りのアナログ接続+AVマウス(赤外線連携)で、録画番組はSD解像度となる。
一方のスカパー!ブランドチューナーは、韓国ヒューマックス製。124/128度CSと地上デジタル放送のチューナーを備えた2チューナー仕様だ。またハイビジョン番組を外部機器にデジタル録画するため、11月末を目標にソフトウェアアップデートを行い、DLNAとDTCP-IPを利用した「スカパー!HD録画」をサポートする。
スカパー!HD録画は、ネットワーク接続したNASやレコーダーにハイビジョン画質のまま伝送・録画するというもの。現在のDLNAガイドラインではサポートされていない録画予約の機能などを独自に実装している。ただしスカパー!では、スカパー!HD録画を将来的にARIBやJEITAの標準仕様として提案し、今後登場する幅広いメーカーのレコーダーやテレビと相互運用性を確保したい考えだ。
対応する外部機器は、今後発表される東芝製DVDレコーダー、およびアイ・オー・データ機器とバッファローのネットワーク対応ハードディスク(NAS)。年末のファームウェアアップデートにあわせて発売される見通しとなっている。なお、前述のソニー製チューナーに関しては、スカパー!HD録画への対応は「未定」だ。
スカパー!製チューナーのレンタル料金は月額630円で、売り切りの場合の販売価格は3万4800円。予約受付は9月下旬に開始するが、発送は10月下旬以降を予定している。
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