三洋電機は9月16日、フルHDの液晶プロジェクター「LP-Z3000」を発表した。同社製ホームプロジェクターとして初めて倍速駆動に対応し、フィルム素材をなめらかに見せる5:5プルダウンモードも採用した。11月28日に発売する予定で、価格は48万3000円。あわせてフルHDのエントリー機「LP-Z700」もリリースしている。
型番 | 解像度 | 倍速駆動 | 価格 | 発売時期 |
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LP-Z3000 | 1920×1080ピクセル | ○ | 48万3000円 | 11月28日 |
LP-Z700 | 1920×1080ピクセル | なし | オープンプライス(30万円前後) | 11月28日 |
セイコーエプソンの「D7/C2FINE」を搭載した3LCD方式のフロントプロジェクター。120Hz(倍速)駆動と中間フレーム生成により、残像感を抑えた滑らかな動画表現が可能になった。また毎秒120フレーム表示を利用し、「液晶プロジェクターでは業界初」(同社)という5:5プルダウンモードを搭載。毎秒24フレームの映画素材を整数倍表示でスムーズに見せる。
「テレビ放送などの3:2プルダウンを単純に倍速化(6:4プルダウン)するとコマズレが発生してしまう。5:5プルダウンなら映画素材を整数倍で再生できるため、フィルムソース本来の臨場感を損なわない」(同社)。
コントラスト性能も特徴の1つだ。新開発のバリアブルアイリス機構は、1/60秒単位で絞り量を適切に制御。また「光学補償板」と呼ばれる偏光板を液晶パネルの前後に設けて偏光波の“漏れ”を最小限に抑えた。コントラスト比は6万5000:1となり、従来機「LP-Z2000」と比べ、とくに暗部の階調表現が向上したという。
「光の位相を整える光学補償板は、通常は液晶パネルの前段だけに設けるもので、これを2枚にするとコントラスト性能が向上する反面、輝度の低下などを招く。Z3000では光学エンジントータルの“すりあわせ技術”によりデメリットを克服。1200ルーメンの明るさを維持したままコントラスト性能を引き上げることができた」。
投映モードに連動してカラーフィルターを動的に適用する「シネマカラーフィルター」も色域を従来比110%に拡大。とくに赤や緑の表現力が増したという。
機能を大幅にアップさせながら、設置の柔軟性や静粛性は従来機と同等以上のレベルを確保している。例えば動作音は、「シアターブラック」モード時で19dBとLP-Z2000と同等。倍速回路などで上昇した発熱量をシロッコファンの大径化などによる冷却効率の向上で補ったという。レンズシフトは、上下100%+左右50%。未使用時にホコリの侵入を防ぐ電動スライドシャッターも従来機から継承している。そのほかの主な仕様は下表の通り。
型番 | LP-Z3000 |
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液晶パネル(解像度) | C2FINE倍速駆動タイプ(1920×1080ピクセル×3枚) |
光源 | 165ワットUHPランプ |
レンズ | 手動ズーム(1〜2倍) |
画面サイズ(投映距離) | 40型〜300型(約1.2メートル〜約18.4メートル) |
入力端子 | HDMI×2(Deep Color、x.v.Color対応) コンポーネント×2 Sビデオ×1 コンポジット×1 D-sub15ピン |
外形寸法 | 400(幅)×346(奥行き)×146(高さ)ミリ |
重量 | 7.5キログラム |
価格 | 48万3000円 |
発売日 | 11月28日 |
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