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iVDRプレーヤーが市販化、パッケージソフト販売もCEATEC JAPAN 2008

» 2008年10月01日 18時54分 公開
[渡邊宏,ITmedia]

 「Wooo XR02」シリーズなどで採用されているリムーバブルHDD「iVDR」。CEATEC JAPANのiVDRコンソーシアムブースには、iVDRの再生に特化したプレーヤー「iV Player」が展示されている。近日発売が予定されており、販売を行うアイ・オー・データ機器によれば、実売想定価格は3万円を切る程度になる見込みだ。

photophoto 「iV Player」。販売は日立マクセルとアイ・オー・データ機器の2社から行われる

photophoto サイズは198(幅)×26(厚さ)×163(奥行き)とコンパクト

 iV Playerは文字通りiVDR(iVDR-S含む)の再生に特化したプレーヤーで、iVDR/iVDR miniに保存された映像(MPEG-1/MPEG-2/MPEG-4/WMV/H.264)、音楽(MP3/WMA/リニアPCM/AAC)、静止画(JPEG/GIF/BMP)の再生および表示が行える。iVDRで使用されている著作権保護技術「SAFIA」に対応しているため、Wooo XR02などで録画した著作権保護された映像(地上デジタル放送など)も問題なく再生できる。

 出力インタフェースはHDMI、コンポーネント、Sビデオ、コンポジット、光デジタル音声、アナログ音声を各1系統備える。UBSとネットワーク端子(100BASE-TX)も用意されており、LAN越しのストレージに収容されているコンテンツを再生する、いわゆるネットワークメディアプレーヤーとしても機能する。

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 ブースにはクリエイティヴ・コアより、iVDRのパッケージ作品が販売開始されるという案内もあった。第1弾として販売されるのはモーツァルトの「魔笛」やシュトラウスの「こうもり」、ヴェルディの「椿姫」などオペラ作品と、パリ・オペラ座の「白鳥の湖」、英ロイヤル・バレエの「ジゼル」「眠れる森の美女」などのバレエをそれぞれ5作品を1本のiVDRにパッケージした「iVDRハイビジョンプレミアムコレクション―オペラ―」と「同―バレエ―」の2タイトル。

 販売時期や価格、収録時間などの詳細は未定だが、いずれもハイビジョン。長時間の収録が予想され、HDDを採用することでDVDはもちろん、Blu-ray Discよりもはるかに大きな容量(現在市販されているiVDRでも最大250Gバイト)をもつiVDRの特徴を生かす方法といえる。

 2008年5月に策定された拡張規格「iVDR-i/O」を利用したユニークな展示も見られた。iVDR-i/Oは、iVDRのカートリッジにUSBに相当する拡張インタフェースを実装する規格で、この導入によりiVDRはストレージだけではなく、PCにおけるUSB周辺機器のような多彩な展開が可能となった。

 展示されていたのはテレビチューナーを内蔵したチューナーカードと、ZigBeeを内蔵したホームヘルスカードなど。iVDR-i/O対応スロットを備えた「ステーション」へ目的に応じたカードをセットすると、その機能を使用できる仕組みで、チューナーカードとiVDR-SをセットすればHDDレコーダーになり、ホームヘルスカードをセットすれば、対応する血圧計や体重計からデータを集め、結果をテレビ画面に映し出す。

photophoto iVDRステーション。紫色のカードがチューナーカード、緑色のカードがホームヘルスカード。写真の試作機は下段2つのスロットがストレージ用となっている
photophoto iVDRステーションのホーム画面(写真=左)、ホームヘルスカードを差し込み、ホーム画面から起動すると健康管理の画面になる(写真=右)

 また、アイ・オー・データ機器は、3.5インチHDDを利用した規格「iVDR Built-in」に対応したデジタル家電向けアダプターも参考展示している。現在のところiVDRはHDDに1.8インチもしくは2.5インチタイプを使用するが、大容量な製品がより安価に入手できる3.5インチHDDを採用するiVDR関連製品が登場、普及すれば、ハイビジョンコンテンツの録画/収納先として注目を浴びそうだ。

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